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【祝!小室復活】活動時期別 TM NETWORKレビュー(第4回/例の事件前・2000年代)

TM NETWORK アルバム 4 写真 ブログ用 音楽
【2021/10/2:追記】
FANKSの皆さん。
ついにこの日が来ましたね。
TMが三人で活動再開しました。
復活を祝して、
過去レビューをリニューアルしました。

トトオです。

前回は、

TMN時代の二枚の作品を、

レビューしました。

【祝!小室復活】活動時期別 TM NETWORKレビュー(第3回/TMN時代)
【2021/10/2:追記】 FANKSの皆さん。 ついにこの日が来ましたね。 TMが三人で活動再開しました。 復活を祝して、 過去レビューをリニューアルしました。 トトオです。 前回は、 『GET WILD』後の三枚を紹介...

今回は、彼らが活動を再開後、

例の事件があるまでに出した、

三枚のアルバムをレビューします。

今回の記事は、

以下のような方にオススメです。

70年代プログレが好きな人
TMの黒歴史を知りたい人
人間・小室哲哉を知りたい人

TMと小室哲哉と私④

TMの活動を休止して、

小室氏がプロデュースを本格化した頃、

私は高校生でした。

当時はテレビの音楽番組が全盛で、

HEY!HEY!HEY!やうたばんで、

ミュージシャンがタレント化して、

日本の音楽業界が、

とても盛り上がっていました。

96〜97年当時の、

小室ブームは凄くて、

街中やテレビで、

小室プロデュースの曲が、

流れない日はないほどでした。

私はこの時期は、

邦楽から離れて、

洋楽ばかり聴いていた時期ですが、

それでもこの時期の流行曲は、

ほとんど知っています。

日本人全体が、

音楽ブームという感じで、

この時期に青春を送れてよかったな、

と思います。

YouTubeで、

当時の流行曲メドレーとか見ると、

なにか切ない気持ちになります。

活動時期別レビュー④/例の事件前

TMを活動休止して、

プロデュースワークに専念した小室氏は、

突如1999年に、

TMを再始動させます。

まず、

GET WILD DECADE RUNをリリースして、

復活をアピールしました。

この曲が出た時は、

やはり嬉しかったですね。

その後、

2000年に復活後一枚目のアルバム、

Major Turn-Roundを発表します。

そこからもややペースは落ちますが、

TMとしての活動は続いており、

2004年にNETWORK -Easy Listening-

2007年にSPEEDWAY

と発表し、

2008年にあの事件です。

TMN時代のレビューは楽しかったですが、

この時期のレビューは、

正直重たいですね。

この三枚に順位をつけるというのも、

なかなか辛いものがありますが、

ファンならではの視点で語ります。

Major Turn-Round 2000
NETWORK -Easy Listening- 2004
SPEEDWAY 2007
トトオ
トトオ

あくまでも個人の意見なのでご注意!

第3位

SPEEDWAY(2007年発表)/ 88点
小室作詞曲の破壊力 / ☆
木根さん曲の充実度 / ☆☆☆☆

3位は、2007年発表のSPEEDWAYです。

2000年代では3位ですが、

個人的には、

TMの全キャリア中、

本作が圧倒的に最下位です。

このアルバムが、

ファンの間でも賛否両論あり、

賛成意見があるのも理解できます。

ウツのボーカルは相変わらず良いですし、

木根さん曲は良いです。

しかし、

やはりTM NETWORKは、

小室哲哉の圧倒的な才能が、

あってこそのものだと思います。

このアルバムでの小室曲は、

かつての天才小室の面影は皆無です。

特に、詞の面が深刻で、

TMN時代の素晴らしい歌詞と比較すると、

全く様変わりしています。

当時の小室氏の状況を考えると、

詞を書く際に、客観性を保つことが、

厳しかったことは想像できます。

本作では、

ほとんどの曲の詞を、

小室氏が書いていますが、

外部の作詞家に依頼していれば、

また全く違った作品になったでしょう。

特に衝撃だったのが、

WELCOME BACK 2 -1983 Edit-です。

ネットで歌詞を確認することができます。

ご存じない方は一度ご覧ください。

過去のTMの作品名を、

詞の中に散りばめていますが、

なんとも言えない気持ちになります。

当時、

TMをそれなりに好きな友人数名に、

聴かせてみたところ、

同じように衝撃を受けていました。

この曲では、

私の大好きな日本人ドラマー、

そうる透氏が叩いていますが、

正直、浮いて聞こえます。

そうる透のドラムプレイ自体は、

まさに彼のドラミングといった感じですが。

ちなみに、

こちらのアルバムの彼のプレイも、

おすすめです。

『モンブランケーキ』は、

大槻ケンヂソロの最高傑作だと思います。

他の小室作詞作曲は、

ACTIONRED CARPETですが、

やはり歌詞が辛いです。

このアルバムの聴きどころは、

木根さんワークです。

小室作詞・木根さん作曲の、

DIVING『夏の終わり』は、

フォークっぽい雰囲気がいいです。

ウツの甘い歌唱もハマります。

木根さん作詞・作曲N43 -1983 Edit-は、

やはり歌詞も小室詞より良く、

このアルバムで一番良いです。

木根さん作詞・作曲の曲が、

もっと多ければ、

かなり違ったと思います。

また、このアルバムは、

最後の三曲がインストという、

謎の構成です。

YOU CAN FINDは、

意図的に歌抜きですが)

最後のMALIBUなんかは、

前作の名残のトランスっぽい曲で、

結構格好良いので、

一曲目に入れた方が、

良かったようにも感じます。

このアルバムは、

現在廃盤のようですが、

この作品からTMを聴き始めるのは、

絶対オススメしません。

天才・小室哲哉ではなく、

人間・小室哲哉を深く知りたい、

完全なファン向けアイテムだと思います。

トトオのオススメ曲
N43 -1983 Edit-

トトオ
トトオ

gaball meets TMな第2位!

第2位

NETWORK -Easy Listening-(2004年発表)/ 89点
小室トランスのクオリティ / ☆☆☆☆
実験的な作風 / ☆☆☆

2位は、2004年発表の、

2000年代では二作目にあたる、

NETWORK -Easy Listening-です。

小室氏が、

トランスに傾倒していた時期の作品です。

2001年に、

小室氏はgaballというトランスユニットで、

アルバムを出していますが、

その延長線上のような作品です。

過去曲のトランスアレンジが、

3曲含まれますが、

ウツは新しく録り直しています。

はっきりいって、

このアレンジは格好良いです。

皮肉にも、

ほぼ原曲の影がない、

TIME TO COUNT DOWN -LABO MIX-が、

特に格好良いです。

過去曲トランスアレンジを除くと、

本作の構成は、

『SCREEN OF LIFE -EXTENDED MIX-』
『PRESENCE』
『nuworld』
『COME CLOSER』

が、小室作詞作曲です。

『CASTLE IN THE CLOUDS -ALBUM MIX-』

は、小室みつ子作詞・小室作曲、

『風のない十字路 -ALBUM MIX』
『君がいる朝 -ALBUM MIX』

の二曲は、

小室みつ子作詞・木根さん作曲となります。

ほぼインストの、

nuworldCOME CLOSERは、

正直かなり格好良いです。

但し、これはやはり、

gaball名義の作品と言った方が、

しっくりきます。

小室みつ子作詞・木根さん作曲の二曲は、

小室トランスで味付けされており、

ある種実験的な曲です。

小室みつ子作詞のため、

歌詞は普通に良いですし、

木根さんらしい、

優しいメロディも、

やはり光るものがあります。

そこに本作ならではの、

小室トランスアレンジがなされており、

かなり面白いです。

このパターンの曲だけで構成された、

アルバムを聴いてみたかったです。

3位のSPEEDWAYで、

小室詞の変化について書きましたが、

すでに三年前のこの作品から、

その兆候はあります。

この作品は、

TMのアルバムとして見ること自体が、

かなり難しいですが、

小室作のトランス曲は、

普通に格好良いため、

十分楽しめます。

しかし、トランス曲で楽しみたいなら、

gaballの方が遥かに格好良いです。

次の1位とこの2位は、

自分の中ではほぼ同点ですが、

こちらは、

やはりTMの作品として見にくいため、

2位としました。

トトオのオススメ曲
CASTLE IN THE CLOUDS -ALBUM MIX-
トトオ
トトオ

1位は個人趣味全開の超大作!

第1位

Major Turn-Round(2000年発表)/ 91点
グループとしての最後の輝き / ☆☆☆☆
商業主義を排した趣味的な作風 / ☆☆☆☆

1位は、2000年発表の、

再始動後1枚目のアルバムです。

この時期は、

それほど熱心に、

TMを追っていなかったので、

この作品を買ったのも数年後です。

(インディーズ発売だったので、

店頭で目にしなかったのもありますが)

ただし、友人のTM好きが、

この時期のライブに行っており、

その感想が、

TMがプログレになった」

という意味不明のもので、

気になってはいました。

その後、この作品を聴いて、

ようやくその意味がわかりました。

この作品は、

小室哲哉の個人的趣味全開の作品です。

いわゆる、

70年代のプログレッシブロックを、

TMがやったら、といった内容です。

プログレと言っても、

色々なバンドがありますが、

やはり小室哲哉がやることなので、

キーボードのキース・エマーソン率いる、

Emerson, Lake & Palmer(ELP)の、

色が濃いです。

曲タイトルなんてモロにそうです。

アルバムジャケットは、

ELPよりYESっぽいですが。

イントロから続く、

IGNITION, SEQUENCE, START (ALBUM VERSION)は、

ドラムがやたら格好良く、

演奏もひたすら凝っていて、

正直かなりいいです。

(但し、シングルにするのは、

かなり冒険だったと思いますが…)

本作は、

全編でサイモン・フィリップスが叩いています。

TOTOで有名なドラマーですが、

このアルバムにはぴったりの人選です。

本作のハイライトはやはり、

3曲目の超大作、

MAJOR TURN-ROUNDです。

30分以上ある曲で、

複数のパートで構成されています。

ELPの『恐怖の頭脳改革』を彷彿とさせます。

『PALE SHELTER』
『WE ARE STARTING OVER (ALBUM VERSION)』
『CUBE』

これらは、

小室みつ子作詞、木根さん作曲、小室編曲の、

木根バラ三曲ですが、

アルバムに合わせたアレンジになっており、

プログレと言える雰囲気になっています。

この辺りの曲を聴くと、

この時期まではまだ、

TMというグループの、

バランスが保たれていたように思います。

どの曲も素晴らしく、

過去作品に入れても違和感のない出来です。

中でもラストのCUBEは出色の出来で、

木根バラの最高傑作の一つでしょう。

ウツの歌唱も、丁寧且つ、

かなり高い音まで歌い上げており、

まだまだ衰えを感じさせません。

MESSAGE (ALBUM VERSION)は、

いわゆる小室プロデュースの曲を、

TMでやったらという感じで、

ある種珍しい雰囲気です。

小室コーラスが時代を感じさせますが、

普通に良い曲です。

このアルバムは、

3曲目MAJOR TURN-ROUNDの、

印象が強烈で、

そのため他の曲が目立ちませんが、

どの曲もクオリティは高いです。

惜しむらくは、

3曲目の大長編から、

後半のバラード連発の流れが、

あまりよくないことです。

4曲目から7曲目までだけの、

ミニアルバムだったら、

かなり良かったのではないでしょうか。

しかし、

この構成自体がこだわりの結果であり、

ある種それも含めて、

プログレと言えそうです。

小室氏は、

安室奈美恵や鈴木あみを、

プロデュースしているときに、

この作品を発表していたという事実に、

改めて驚かされます。

自分が本当にやりたいことをできる場、

それがTMだったのかもしれません。

トトオのオススメ曲
MAJOR TURN-ROUND
CUBE

終わりに

この時期のレビューは、

正直しんどかったです。

すでに書きましたが、

小室哲哉が天才だった時期は、

80年代後半から90年代前半だったと、

私は思っています。

その後プロデュースワークを経て、

辿り着いたのがこの時期のTMです。

天才・小室哲哉の、

人間らしい魅力まで楽しみたい、

そんなTMマニアには、

この時期の作品こそ、

深く聴き込む価値のあるものでしょう。

次回は、いよいよ最終回、

例の事件後の作品レビューです。

一枚しかないので、

リラックスして臨みたいと思います。

【祝!小室復活】活動時期別 TM NETWORKレビュー(第5回/2010年代~現在)
【2021/10/2:追記】 FANKSの皆さん。 ついにこの日が来ましたね。 TMが三人で活動再開しました。 復活を祝して、 過去レビューをリニューアルしました。 トトオです。 前回は、 2000年代のTM NETWORK...
 
 

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