【ARTIST INDEX】アーティスト名記事検索はコチラ
スポンサーリンク

【B’z初期最高傑作】B’z 対 Theピーズ②(『OFF THE LOCK』vs.『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』)

B'z vs. Theピーズ②写真1 音楽

トトオです。

今回は、B’z対Theピーズ第二回戦、『OFF THE LOCK』vs『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』になります。

ちなみに、一回戦はこちらです。

【初戦から実力拮抗】B’z 対 Theピーズ①(『B’z』vs.『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』)
トトオです。 全国8,000万人(推定)のB'zファンの皆さん、そして全国1万5,000人(推定)のTheピーズファンの皆さん、お待たせしました。 今回から、約11回(予定)に渡って、「B’z 対 Theピーズ」というテーマで書きたいと...

この記事は、こちらの方にオススメです。

B’zの初期最高傑作を知りたい

アルバム選定

B’zは初戦はデビューアルバム『B’z』でしたので、今回は二作目『OFF THE LOCK』を選びます。

Theピーズは、デビューアルバムが二枚同時発売で、初戦に『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』を選びましたので、今回は『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』を選びます。

注意点としては、B’zは二作目ですが、Theピーズは実質一作目といえるところです。

本当は、Theピーズ側は『グレイテスト・ヒッツ VOL.1/2』のあとに発表された『マスカキザル』を選ぼうかととも思いました。

しかしそうすると、総アルバム数が少ないTheピーズの持ち玉が減ってしまうので、やむなく『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』を選びました。

タイトルと発売時期比較

B’z
1989年5月 『OFF THE LOCK』
Theピーズ
1989年11月 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』

『OFF THE LOCK』は1989年5月に発売されました。前作から約8ヶ月と、かなりのハイペースです。

『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』は、『VOL.1』と同時発売でしたので、1989年11月です。

今回は、B’zとTheピーズのアルバム発売年が同じ1989年になりました。

ちなみに1989年は、昭和から平成に移り変わった年です。消費税が初めて導入されたり、ゲームボーイが発売されたりした年で、こうやって書くとえらい昔という気がしてきます。

ジャケット比較

B’z

B'z vs. Theピーズ②写真3

前作がちょっと初々しすぎたのもあったのか、本作は結構渋い感じのジャケットです。

『OFF THE LOCK』の「ロック(鍵)」と「ロック(岩)」をかけたのか、なんか岩場でごつごつした感じです。

B'z vs. Theピーズ②写真2

稲葉さんの隣に写っているのは、某ベテラアイドルグループのリーダーにしか見えないのは私だけでしょうか。

Theピーズ

B'z vs. Theピーズ②写真4

『VOL.1』同様、イラストのジャケットですが、これよく見ると気持ち悪いですね(よく見なくても?)。

まだ『1』は楽しい雰囲気があったのですが、そちらとはかなり対照的です。インディーズっぽさはこちらの方が強いですね。

楽曲比較

B’z 『OFF THE LOCK』

1. 君の中で踊りたい
2. HURRY UP!
3. NEVER LET YOU GO
4. SAFETY LOVE
5. GUITAR KIDS RHAPSODY
6. 夜にふられても
7. LOVING ALL NIGHT
8. OH! GIRL
9. ROSY
10. OFF THE LOCK
B’z初期の最高傑作

全10曲です。

前作はやはりデビューアルバムということもあり、まだ方向性を明確に打ち出していない感じでしたが、本作はやや焦点が絞られた感じです。

本作は、全曲シングルカットできるくらいのクオリティで制作したにも関わらず、大して売れなかったという後日談があります。実際のところ、中身は新人バンドの二作目というのが信じられない驚異的な完成度です。

結論から言うと、B’zの初期最高傑作は本作だと思っています。

全曲シングルカットの真意

本作の凄さはとにかく楽曲クオリティで、捨て曲なしに、バラエティに富んだ楽曲が並びます。

『君の中で踊りたい』はシングルカット且つアルバム一曲目のため、一番自信があった楽曲かと思います。前作から順当に進化した、サビがキャッチーで口ずさみたくなるような一曲です。

ギターソロも、ボリュームは抑え気味ですが、前作よりテクニカルなフレーズが盛り込まれています。

『HURRY UP!』は、ポップ寄りのハードロックという感じですが、稲葉さんの歌詞が男の友情というテーマで、よりリアル路線になっていて、曲とマッチしています。このあたりから、人間臭い歌詞が一気に増えた印象です。

『NEVER LET YOU GO』は、『Mixture』にも収録されましたが、初期のバラードの傑作です。こういう湿っぽい感じのバラードには、やや時代を感じます。

『SAFETY LOVE』『OH! GIRL』の破壊力

本作は捨て曲なしの脅威的な完成度ですが、特にずば抜けているのは『SAFETY LOVE』『OH! GIRL』です。

『SAFETY LOVE』は、90年代前半の売れっ子B’z楽曲の原型とも言える楽曲です。キャッチーなサビと、稲葉ワールド全開の歌詞で、今聴いても全く色褪せていません。ライブでの明石氏のチョッパーベースがファンでは有名な楽曲です。YouTubeを探せば見つかるかもしれません。

『OH! GIRL』は未だに人気曲ですが、私の世代はこのバージョンよりも、のちの『Mixture』バージョンの方が認知度は高いです。『Mixture』と比較するとギターが控えめで驚きますが、フレーズはほとんど変わっておらず、ハードロックB’zの初期の傑作と言えます。

成功への道筋『LOVING ALL NIGHT』

本作発表時ではB’zはまだ売れておらず、本作をもってしても大して売れなかったと言うことは、あらためて驚きの事実です。

B’zは続くEP『BAD COMMUNICATION』で、ようやく売れ始めますが、その原型とも言える曲が、『LOVING ALL NIGHT』です。

英詞混じりのファンキーなナンバーで、他の曲と明らかに毛色が違う、実験的な楽曲です。

英語が堪能な稲葉さんと、TMなどですでに経験を積んできたTAKの特筆すべきセンスが、上手く融合されています。その後『MARS』でリミックスも発表されますが、そちらは更にブラッシュアップされています。

と、あまりにも良いアルバムで、解説が長くなりました。

音質

前作よりもギターが前に出ていますが、まだまだ大人しいです。

ギターの音量とゲインさえ上げれば、のちのハードロック路線(90年代)となんら変わりありません。続く『BAD COMMUNICATION』以降は、かなり思い切ったアレンジに変えるので、大人しいB’zを聴けるのはここまでです。

稲葉さんの歌は明らかに上手くなっており、歌詞と稲葉さんのボーカルの親和性が上がっていて、存在感が大幅アップしています。

次作以降は、既にB’zとしてある程度成功しているので、歌詞の内容がかなり変わってきます。

そういった意味で本作は、B’zというより、等身大の稲葉さんの歌詞が聴ける数少ない作品とも言えます。

Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』

1. 肉のうた
2. デブジャージ
3. NTT 
4. パープー
5. バイブレーター
6. いーじゃん
7. このままでいよう
8. 世紀末のうた
9. 夢のリーゼント
10. そばにいたい
11. 1等賞
12. かまわない
13. なっとーばかりくっててもいーのか
14. Yeah
15. カラーゲ
16. 階段
『VOL.1』よりも曲のバラエティに富む

『VOL.1』と同時発売の本作ですが、楽曲粒揃いの『VOL.1』と比較しても勝るとも劣らない、こちらも相当なクオリティです。むしろ曲のバラエティーだけ見ると、『VOL.2』に軍配があがります。

初期の代表作と言える『デブジャージ』『Yeah』なんかは、Theピーズの全キャリアで見ても、名曲と言える出来栄えです。(いまや『デブジャージ』は、はるよりもアビさんの歌のイメージがついてしまいました)

『Yeah』はマスヒロのドラムプレイが素晴らしく、ツーバスのコンビネーションで魅せます。速い曲ですが、ライブではさらに速くやっていて、アホなバンドなのに凄まじいテクニックというギャップが強烈です。

こういった勢いのある曲ばかりではなく、『なっとーばかりくっててもいーのか』のような、ひねりのある曲も収録されています。

アルバムバージョンとアレンジがかなり違っていて新鮮です。

すでにアホなだけの歌詞ではない

歌詞のアホさがさらに際立っており、『バイブレーター』はじめ、酷い歌詞ですが、曲がキャッチー且つ演奏も良く、楽しく聴かせる技量は凄いです。

しかし、『このままでいよう』『そばにいたい』あたりは、後の独特の世界観の歌詞に繋がる片鱗が見えます。どこか物悲しさや、寂しさが感じられます。

『VOL.1』と比較すると、『VOL.2』はアホでありながらも、そこはかとない諦観がすでに漂っています。同年発売のB’zのバブルな感じと比較すると、同時代でもかなり対称的です。

のちの歌詞を聴いていけば、はっきりとわかることですが、はるは自分自身と歌詞の距離感がかなり近く、これが作品を重ねるごとに、良くも悪くも少しずつ深化していきます。

音質・演奏

『VOL.1』と変わりません。

売り上げ比較(wiki参照)

B’z 『OFF THE LOCK』
オリコン週間33位
Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』
オリコン週間30位

前作に引き続き、Theピーズが勝っています!

B’zは、本作が前作から8か月後に満を持して発売したにも関わらず、この結果だったわけで、当時相当しんどかっただろうことは容易に想像できます。

採点(独断と偏見による)

B’z 『OFF THE LOCK』 93点
Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』 90点
 

総評

B’zの初期の最高傑作は間違いなく本作です。

TAKは当時すでにそれなりのプロ歴でしたが、稲葉さんはこの時点ではまだ売れないミュージシャンでした。結果を残せていないことは、相当なプレッシャーだったと思われます。

この後の『BAD COMMUNICATION』で爆発的に売れてしまうので、まだ売れっ子ではない、駆け出しミュージシャンB’zを楽しめるという意味では、数少ない貴重な作品です。

Theピーズも素晴らしい作品でしたが、B’zは二作目であり、超進化した大傑作だったため、この勝負ちょっと分が悪かったですね(単にマッチメイクが不公平?)。

オススメ名曲ランキング

トトオのオススメ名曲ランキング
B’zの
オススメ名曲
ランキング

1位 SAFETY LOVE
2位 OH! GIRL
3位 HURRY UP!

トトオのオススメ名曲ランキング
Theピーズの
オススメ名曲
ランキング

1位 Yeah
2位 なっとーばかりくっててもいーのか
3位 デブジャージ

戦績

B’z11Theピーズ

終わりに

次戦は両者とも転換期の作品となり、書く前から波乱の予感です。

今回、聴き直して改めてハマった曲は、B’zの『ROSY』でした。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました