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【不滅の魂いつまでも】遠藤賢司『純音楽一代 -遠藤賢司厳選名曲集-』/ ベストでもええやん⑤

遠藤賢司 アルバム写真 ブログ用 1 ベストでもええやん

トトオです。

今回の「ベストでもええやん」エンケンこと遠藤賢司のベスト『純音楽一代 -遠藤賢司厳選名曲集-』です。

前回の記事はこちら。

今回の記事のポイントはこちらです。

トトオ
この記事の
ポイント

キング・オブ「フォークロックパンクジャズ」!

結論

まず、結論です。

エンケンの進化、丸わかりの良ベスト

ではいきましょう。

「ミチロウ」ではなく「ケンジ」

スターリンの影響力

私がエンケンを知ったのはかなり遅く、2000年代でした。

ちなみに遠藤賢司ではなく、遠藤ミチロウスターリンやソロなんかも、90年代から聴いていました。

当時でもサブカル界隈では、スターリンの影響がかなり大きかったからでしょう。

いや、これ聴いた時は本当に衝撃でしたね・・・。

一冊の本とクドカン

ミチロウはさておき、私がエンケンを知ったのは、ある一冊の本の帯にその名前があったからです。

その本が『31歳ガン漂流』です。

闘病エッセイですが、シリーズ全て読みました。

この本の帯は宮藤官九郎が担当していて、そこにエンケンの名前と『不滅の男』という曲名が書かれていました

そこでエンケンに興味を持った私は、早速このベストを買った、というところです。

遠藤賢司『純音楽一代 -遠藤賢司厳選名曲集-』(2004)

割り切った二枚組構成

本アルバムは、二枚組構成になっています。

基本的に(※)一枚目が70年代までの楽曲、二枚目が80年代以降の楽曲です。
(※『東京ワッショイ』はギリギリ79年)

まずこの構成が素晴らしい。

本作発表は2004年ですが、当時の作品数は、

70年代:6枚
80年代:2枚
90年代:3枚
00年代:1枚

となります。

まとめると、

70年代:6枚
80年代以降:6枚

です。

この割合で、(だいたい)一枚ずつに収録しています。

タイトルも付けられていて、

カレーライスの巻
東京ワッショイの巻

となっています。

ジャケットのデザインがめちゃくちゃ凝っていて、作品への愛情を感じます。

遠藤賢司 アルバム写真 ブログ用 2

アルバムの枚数から考えても妥当な二枚組のバランスですが、それ以上に中身のバランスが良いです。

エンケンの楽曲は、70年代と80年代以降で明確な違いがあり、それぞれ一枚ずつにまとめることで、進化の過程がはっきりとわかるようになっています。

ベストアルバムには、古いものから時系列に進んでいくものと、新しいものから逆に遡るもの、そして全く発表年を加味しないものがありますが、ここまで綺麗に構成されているベストアルバムは珍しいです。

『カレーライスの巻』

70年代エンケン

一枚目は70年代の楽曲だけで構成されていますが、代表曲が網羅されています。

やはり、『カレーライス』のインパクトが大きいです。

ほか、有名曲がいくつもありますが、のちにBank Bandにカバーされた『歓喜の歌』がハイライトです。
(アルバム『宇宙防衛軍』とは別バージョン)

『東京ワッショイの巻』

(ほぼ)80年代エンケン

エンケンの転換点は、79年の『東京ワッショイ』なので、ほぼ80年代としました。

クドカンが言及した『不滅の男』は、80年代エンケンの代表曲です。

私がエンケンというアーティストに思い浮かべるイメージは、この80年代の作風です。

「歌謡演歌フォークパンク」(?)とでも言うのでしょうか、とにかく他で聴いたことのないスタイルです。
(帯には「フォークロックパンクジャズ」とあり)

この独特の作風のインパクトは強烈で、耳にした人は何かしらのリアクションを示します。

90年代エンケン

このベストアルバムで一番好きな曲は、90年代の楽曲です。

特にアルバム『もしも君がそばにいたら何んにもいらない』収録の、

『ラーメンライスで乾杯』
『地下鉄の駅へと急ぐ夏』

この二曲は、本当に奇跡的な完成度で、いつ聴いても心が揺さぶられます。

こんな曲を書ける人が、他にいるでしょうか。

どちらの楽曲も、聴いていると情景が目に浮かんで、熱いものが込み上げてきます。

00年代エンケン

00年代はすでに50代のエンケンですが、『幾つになっても甘かあネェ!』が特に強烈です。

年齢を重ねるに連れて、音楽性がよりハードコアになっていくのは興味深いです。

その後のエンケン

本ベストは2004年発表なので、『にゃあ!』以降の三作品は収録されていません。

エンケンは生涯現役だったわけで、没後に出したベストでない限り、全作網羅は不可能です。

ベストにも収まりきらない音楽活動を、命尽きるまで続けたというところに、エンケンというアーティストの底知れぬ凄みを感じます。

トトオのオススメランキング

トトオ
トトオの
オススメ
ランキング

1位『ラーメンライスで乾杯』
2位『地下鉄の駅へと急ぐ夏』
3位『エンケンのミッチー音頭』

終わりに

世代の要因が大きいとは思うのですが、私がまだ若い時でも、エンケンを聴く人は周りにほとんどいませんでした。

間違いなく彼は、日本の70-80年代ロックの重要人物の一人で、改めて注目されるべき存在だと思います。

コメント

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