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【小室復活最速レポ!】TM NETWORK 配信ライブ『How Do You Crash It? one』鑑賞レビュー

TM NETWORK HDYCIT ONE ブログ用 音楽
【2022/2/11:追記】
ツアーパンフレット買いました。マニア向けです。

トトオです。

今回は、小室哲哉の復帰と同時に発表された、TM NETWORK初の配信ライブ、『How Do You Crash It?』を鑑賞しましたので、早速レポートしたいと思います。

内容に深く言及しますので、これから観るつもりの方は、鑑賞後に読むことをお勧めします。

TM NETWORK 配信ライブ『How Do You Crash It? one』

配信ライブのコスパは如何に

いくつかのサイトでチケットが売られていますが、私はチケットぴあで購入しました。

これまでお金を払って配信ライブを見たことはありましたが、ぴあで購入したのは初めてでした。リアルなチケットを買うのと同じで、Cloakを使う形式でした。

お代金はチケット代4,800円とシステム利用料220円を合わせて、合計5,020円です。ライブ映像は、配信開始から一週間はアーカイブ配信されますので、その期間中は何回でも見ることができます。

さて、この配信ライブに5,000円払う人は、一体どの程度いるのでしょうか?

ちなみに、約七年前に『QUIT30』に伴うライブツアーに参加しましたが、その時のチケットは税込で9,000円でした(全席指定)。

実際に見に行って9,000円で、配信映像見るだけで5,000円です。普通の感覚なら、やはり高く感じるのではないでしょうか?

自腹を切った人間として、この配信ライブのコスパを確かめたいと思います。

久々揃った三人のメンバー

お馴染み三人がひさしぶりに揃いました。

正直なところ、小室哲哉がいなくても、スーパー弟子である浅倉大介がいれば、TMの楽曲はライブできるわけです。

しかし、やはり小室哲哉の存在感は半端ではないです。

彼がいると、ピリッと空気が変わります。宇都宮隆(以下、ウツ)と木根尚登(以下、木根さん)の表情が違うというか、良い意味でアーティストの表情に変わる気がします。

三人とももう六十を越していますが、驚くほど見た目が若いです。特にこの十年くらいはほぼ不変ではないでしょうか。

『How Do You Crash It? one』セットリスト

約一時間のライブで、全9曲です。

オープニング ~ ELECTRIC PROPHET

一曲目に『ELECTRIC PROPHET(以下、エレプロ)』を持ってきた時点で、オールドファン全員ほぼ満足ではないでしょうか。

オープニングは、宇宙船の帰還をイメージしていて、三人が地球に降り立つ演出です。これでエレプロが始まったら、そりゃもう文句の付けようがないでしょう。

一曲目から難しい歌ですが、ウツの声は高音までしっかり出ています。

I am

エレプロが終わって、四つ打ちのビートが鳴り響き、2010年代の復活曲『I am』に続きます。

エレプロはもう三十年以上前の曲ですが、その流れでこの(比較的)新しい曲につなげても違和感がないことには驚きました。

正直なところ、『I am』発表当初、初めてこの曲を聴いた時はやや厳しめの感想を抱きました。しかし、今となってはこの曲は新しいTMの定番だと感じます。小室と木根さんのコーラスが気持ちいです。

ステージセットはかなり凝っていて、無数のパネルが宙を舞い、さながらドローンのショーのようです。また、衣装も宇宙服っぽいディティールまで作り込まれたもので、復活一発目のライブにふさわしい演出です。

How Crash?

来ました。予告で少し流れていた新曲です。

キャッチーなサビと、ややダウナーな他パートの対比が印象的です。詳細情報ありませんが、おそらく、作詞作曲小室哲哉で間違いないと思います。

非常に短い一曲ですが、『QUIT30』に収録された楽曲と曲調がかなり近いです。途中、『QUIT30』のライブで使用された映像を取り込む演出もあって、あの時期のライブとの繋がりが印象付けられます。

ACTION

はい、来ました。『ACTION』。原曲もビートが強い楽曲でしたが、ライブアレンジも同様で、原曲にかなり忠実な演出です。

この楽曲は、まさに今のTMに一番しっくりくるかもしれません。「それでも前を向く」、というポジティブなメッセージがハマります。

後半、小室のキーボードソロが少し差し込まれますが、正直言ってここは衰えをやや感じました。病気のこともありますが、やはり、まだ本調子ではないのかもしれません。

1/2の助走

安定の木根バラです。

(※映像は初期TMのものです)

まさに名曲中の名曲ですが、ウツのボーカルが本当に素晴らしいです。微塵も衰えを感じません。

今の年齢のTMには、やはりこういう聴かせるバラードが一番ハマりますね。ウツのアコギも良いです。

正直、この配信ライブで一番良かったのがコレです。涙腺が刺激されて、かなり危なかったです。

今後のライブでは、さらに木根バラ増やして欲しいですね。

Green Days

幻(?)の一曲、『Green Days』です。

この曲は比較的最近(2010年代)の楽曲ですが、オフィシャル音源が簡単に手に入らないため、よほどのファンしか知らない一曲でしょう。

落ち着いたアレンジで優しいメロディの曲ですが、歌詞が深いです。辞世の句のようです。

アルバム『SPEEDWAY』に入っていてもおかしくない、等身大小室哲哉な一曲です。

Get Wild

来ました。ゲワイです。

一瞬『’89』のようなイントロが挟まれますが、そのあとに続く、

「ゲワイさえ言わせとけば、あとは何してもゲワイ」

的な展開は、DTMアレンジが強烈だった『2015』バージョンに近いです。

ブレイクして木根さんのギターで入るところは、『2015』同様に好きなアレンジです。これはもう『Get Wild 2021』としか言いようないですね。

屋内でも凄まじいパイロ(炎)の演出で、ちょっとびっくりしました。

We Love the EARTH

他でも書きましたが、個人的にTMで一番好きな曲の一つです。

特にこのアルバム『EXPO』のハウスアレンジバージョンは、天才小室哲哉の真骨頂です。

配信ライブバージョンは、今までにないアレンジで新鮮ですが、特に三人のボーカルハーモニーが素晴らしいです。

しかし、こんな難しい楽曲をウツはよく音を外さずに歌えますね・・・。

SEVEN DAYS WAR

意外にもこの曲でライブは締めます。

シンプルなアレンジで、小室哲哉のキーボードが今日一素晴らしいです。後半のコーラスは時代を超越していて、感動的です。歌詞が染みました。

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ランキング

1位 『1/2の助走』

2位 『ELECTRIC PROPHET』

3位 『We Love the EARTH』

一人のFANKSとしての感想

TMもFANKSも年を重ねて

おそらく、この配信ライブまで観ているファンは、メンバーと同世代からやや下くらいの人が多いと思います。

TMの音楽を聴きながら、FANKSも歳を取り、色々なことがそれまでの人生であったはずです。その間、TMの浮き沈みをずっと観てきたようなファンでしょう。

復活までの経緯も含めたドキュメンタリー

ここ数年でも、色々なゴシップで、また地獄に落とされた小室哲哉でした。

しかし、周りにどんなことを言われても、自分には音楽しかないと。また一から音楽をやりたいと。それにウツと木根さんが応えて、このライブをやったわけです。

そんな、復活までの一部始終まで全てひっくるめたものが、今回の配信ライブだと思います。

そりゃ、泣けますよ、これは。単なるライブじゃなくて、もう完全なドキュメンタリーですね。

言いたいことは、音楽で伝える

新曲のテーマは、「Everyone makes mistakes, How do you crash it?(直訳:誰もが間違いを犯す、どうやってそれを壊していく?)」だそうです。

「それを自分で言うか?」と突っ込んでしまいそうですが、自分でそれを言わざるを得ないくらい、音楽ではなくそれ以外にばかり関心が寄せられる彼ら(というか彼)です。
(ちなみに、私は小室哲哉のプライベートに一切関心がありません)

ミュージシャンだからこそ、「言いたいことは、音楽で伝える」という姿勢は、実に清々しいです。

FANKSには、値段を付けようがない

合計9曲、約一時間しかないライブで、正直もうちょっと聴きたいな、という感じでしたが、復帰第一弾ならこのくらいがちょうどいい塩梅かもしれません。

配信ライブ一時間に約5,000円と聴くと、一般的にはコスパが悪いように思えるかもしれません。

しかし、このTM NETWORKの復活劇という壮大なドキュメンタリーの一部に、自分も参加していると思えるかどうかで、その価値は変わってくるでしょう。

コスパに対する私の意見は、

長年聴いてきたFANKSには、値段を付けようがない

とします。

『Get Wild』くらいしか知らない若い人には、80年代後半のライブ映像をオススメします。

最高に格好良いです。

終わりに

この配信ライブは、これから『two』や『three』と続くようです。今後のライブでは、木根バラや初期の名曲を中心にやってもらいたいですね。

マイペースでも良いので、少しずつ走り出して、コロナが開けた時期に、本格的に再開できたら、また見に行きます。

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