【ARTIST INDEX】アーティスト名記事検索はコチラ
スポンサーリンク

【初戦から実力拮抗】B’z 対 Theピーズ①(『B’z』vs.『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』)

B'z vs. Theピーズ①写真1 音楽

トトオです。

全国8,000万人(推定)のB’zファンの皆さん、そして全国1万5,000人(推定)のTheピーズファンの皆さん、お待たせしました。

今回から、約11回(予定)に渡って、「B’z 対 Theピーズ」というテーマで書きたいと思います。

この記事は、こちらの方にオススメです。

8,000万人のB’zファン(※アルバムセールスから算出)
1万5,000人のTheピーズファン(※武道館のフルキャパから算出)
そもそもどちらもファンじゃない人

日本最高のロックバンド「B’zとTheピーズ」

この記事を書く理由

なぜこんなけったいな記事を書くのか、その理由は二つあります。

一つは、私がこの二つのバンド、両方のファンであること。そしてもう一つは、この二つのバンドの名前が似ているからです。
(※B’zは正確にはバンドではないですが、便宜上バンドとします)

で、終わっても良いのですが、もう少しだけ書きます。

「ピーズが好きだ」と人に言うと

私はこの二つのバンド両方が大好きですが、人に「ピーズが好きです」と言ったら、「ん?ああ、B’zね?」と勘違いされることが多いです。

「いや、B’zじゃなくて、Theピーズ ・・・」と言いなおしてもいいのですが、説明が面倒くさいですし、私はB’zも好きなので、「やっぱり世代ですからねえ〜、初期も良いけど最近のも格好良いですよ」などと、適当に話を続けてしまいます。

B’z好きな人で、Theピーズも好きな人はあまり見たことがありません。

マニアックな音楽が好きな人には、Theピーズのファンは根強く多いのですが、その方たちにB’zを聴き込んでいる人は多くない印象です。

だいたいTheピーズのファンは、B’zと名前が似ていることは、自虐ネタみたいにしてるところもあります。

ちなみに、Theピーズ初心者向けの記事も以前書きました。

【これより格好良いバンドを聴いたことがない】Theピーズアルバム 初心者向け ベスト3
【2021/6/26:追記】 トトオです。 誰も書いていないようなので書きました。 「B'z対Theピーズ」シリーズ。 初回から凄い戦いになりました。 こんにちは。トトオです。 今回は、 私が邦楽で一番好きなバンド、 T...

B’zもTheピーズも最高なので

そこで私は思ったのです。

B’z好きな人にTheピーズを知ってもらいたいし、Theピーズを好きな人にはB’zを聴いてもらいたいし、どちらも知らない人には、この日本が誇る最高の二大バンドを知ってもらいたい、と。たまたま名前も似ているんだし。

この二バンドは活動開始時期が近いこともあり、二バンドの歴代の作品を、時代毎に比較しながら、紹介することとします。

無理矢理盛り上げるために、対決形式を採用しますが、私はどちらも好きなことだけは、予めご理解ください。

第一回戦 『B’z』 vs. 『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』

初回のため前置きが長くなりましたが、早速一回戦を始めたいと思います。

今回は、二バンドのデビュー作で対決します。

タイトルと発売時期比較

B’z
1988年9月 『B’z』
Theピーズ
1989年11月 『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』

B’zは、稲葉さんと松本さん(以下TAK)で、1988年にアルバムデビューです。

セルフタイトル、その名も『B’z』です。

Theピーズは、はる、アビさん、マスヒロの三人で1990年にデビューします。

デビュー作が二枚同時発売で、その名も『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』です(ベスト盤のようなタイトルですが、中身はオリジナルアルバム)。

 

B’zの一枚に対し、Theピーズが二枚だと不公平なので、初戦はTheピーズは『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』のみを選びます。

レーベル比較

B’z    BMGビクター
Theピーズ ビクター音楽産業

B’zはBMGビクターで、Theピーズはビクター音楽産業で、共にビクター系列のアーティストだったんですねー。

これは改めてちょっと意外でした。ビクター系列で、こんなに似たバンド名だとややこしくなかったんでしょうか(誰も気にしなかったのでしょう)。

メンバー比較(デビュー時年齢)

B’z (デビュー時/1988年9月当時)
稲葉さん 1964年生まれ 22歳
TAK       1961年生まれ 27歳
Theピーズ (デビュー時/1989年11月当時)
はる   1965年生まれ 23歳
アビさん 1965年生まれ 24歳
マスヒロ 1965年生まれ 24歳

B’zはTheピーズよりも、約一年早いデビューです。

なんと、この二バンドのメンバーは、ほぼ同世代です(TAK除く)。調べてびっくりしました。今、世界中で、この事実を知って興奮しているのは、私だけでしょう。

年齢的にTAKだけややお兄ちゃんですが、B’z結成時点で、すでにプロのスタジオミュージシャンだったことは有名です。

TM NETWORKの作品やライブに参加していたこともあり、この時点ですでに実力十分です。

4:40くらいから『Get Wild』のアウトロで、TAKのギターが泣きまくっています。

しかし、やはりこの時期のTMは凄まじいですね。DVD持ってるのにブルーレイも買おうか迷ってます。

それはさておき、B’zは、ボーカル稲葉さんとギターのTAKのユニットです。こういうユニットスタイルは当時は多かったですね。

TM繋がりでいうと、兄弟弟子(?)にあたる浅倉大介も、のちにaccessというユニットを組みました。

一方のTheピーズは、バンドブームの真っ只中に生まれたバンドで、当時のブームの勢いに乗っかってデビューした、バンドブームデビュー組としては、後発の方になります。

はるがベースボーカルで、アビさんがギター、マスヒロがドラムです。はるは駒澤大学、アビさんが早稲田大学で、かなり高学歴です(マスヒロは未確認)。

バンドの結成のきっかけは、はるの弟のTOMOVSKYが、当時同じ早稲田で知り合いだったアビさんを、はるに紹介したことだそうです。その後、アビさんがマスヒロに声をかけて、バンドになりました。

ジャケット比較

B’z

B'z vs. Theピーズ①写真3

B’zは、ジャケ写がものすごく印象的です。88年というバブルを強烈に感じさせる、肩パッドジャケットエナメルパンツスタイルです。当時マイケル・ジャクソンとかもこんなんでしたよね。

帯タタキ(CDジャケットの帯に書いてある謳い文句)は、「最先端から加速する」となっていて、やはりTMあたりのデジタルロック路線の影響を受けていることがわかります。

Theピーズ

B'z vs. Theピーズ①写真4

Theピーズは、ジャケットは表も裏もイラストです。もうこのジャケットだけで買う人がかなり選別される、インディー感が強烈です。

B'z vs. Theピーズ①写真2

インナーには写真が少しありますが、全くやる気がなさそうな、挑発的な出立ちが印象的です。

演奏比較

B’z

ボーカル:稲葉さん
ギター :TAK

B’zに関しては、既述の通り、TAKはデビュー前からプロのミュージシャンだったので、最初から上手いです。

時代的にギターのディストーションが太過ぎると売れないとされていたそうで、本作はB’z史上最もギターのゲインが控えめです。しかしながら、ギター自体は弾きまくっており、音色はその後のハードロック路線よりも、ある種多彩と言えるかもしれません。

稲葉さんはこの時点でも、すでに彼とわかる特徴のあるハイトーンボイスです。やはりデビュー間なしのためか、まだ声が細くて、ややハスキーです。しかしながらこの若さでも、声は憂いを帯びていて、セクシーです。

Theピーズ

ボーカル・ベース:はる
ギター :アビさん
ドラム :マスヒロ

一方、Theピーズの演奏は、有象無象のバンドブームから出てきたバンドのデビュー作とは思えぬ上手さです。

特に突出しているのはマスヒロのドラムで、当時20歳そこそこというのが、信じられません。

マスヒロはデビュー後すぐにTheピーズを抜けてしまい、その後は頭脳警察に所属します(事務所のフライングパブリッシャーズ繋がり?)。さらにその後、人間椅子で活動しますが、これだけの実力なら、やはり周りはほっとかないでしょう。

人間椅子時代の格好良いプレイを貼っておきます(カバーですが)。

マスヒロがどうと言うか、もうバンドとして信じられないですね(人間椅子の話になってしまった)。

楽曲比較

B’z 『B’z』

1. だからその手を離して
2. Half Tone Lady
3. ハートも濡れるナンバー〜stay tonight〜
4. ゆうべのCrying〜This is my truth〜
5. Nothing To Change
6. 孤独にDance in vain
7. It’s not a dream
8. 君を今抱きたい
9. Fake Lips

9曲入りです。やはりデビューシングルになった『だからその手を離して』が印象的です。

『その手を離して』ではなく、『だからその手を離して』なんですよね。すでに稲葉さんのワードセンスが感じられます。

個人的にはこちらのオリジナルよりも、のちの『B’z The “Mixture”』バージョンや、EP『BAD COMMUNICATION』の英語バージョンの方が、印象強かったりします。

『Half Tone Lady』『ハートも濡れるナンバー〜stay tonight〜』『ゆうべのCrying〜This is my truth〜』あたりは、AOR風の楽曲で、80年代の洋楽の影響を強く感じます。

『ハートも濡れる – 』なんかは、イントロだけ聴くとまずB’zとわかりません。しかしながら、どれも良い曲で、インパクトこそ薄いですが、サビが耳に残る曲ばかりです。

『孤独にDance in vain』のみ、歌詞が稲葉さんではないですが、これと『君を今抱きたい』は、のちの売れ線B’zのように、サビに強いフックがあって、次作以降に入っていてもおかしくないクオリティになっています。

本作一番の変わり種は、最後の『Fake Lips』です。跳ねたリズムのややファンキーな楽曲で、洋楽のFUNKと日本のロックのミクスチャーという感じで、チャレンジングです。

TM初期に大胆にラップを取り入れた『PASSENGER 〜a train named Big City〜』を思い出しました。

こういうムードの楽曲は、洋楽だとCameoとかでしょうか(違うかな)。

B’zはこの時点では、色々なジャンルの要素が入り混じっていて、まだ方向性を定め切っていないのが、興味深いです。

『Fake Lips』はやや気怠い感じもクールで格好良いですが、この路線はちょっと渋過ぎて人気につながりにくい気もします。もうちょっとわかりやすい方向性に、次作以降意図的にシフトしたものと想像します。

ちなみに初期B’zでは、ミュージシャンの明石昌夫氏がキーマンなのは有名な話です。明石さんがYoutubeで色々昔話を話されています。完全ファン向けですが、もうめちゃくちゃ面白いです。

Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』

1. 全部あとまわし
2. とりあえずここはいい気持ち
3. いちゃつく2人
4. もっともっと
5. ブリーチ
6. 気ばらしのバット
7. 中国たばこ
8. タクシー
9. 汗まみれ
10. 悪魔の渋谷
11. カリスマきどりだBaby
12. しげき的な日々
13. ブスだからいーや
14. あるいた
15. エッチ
16. バカになったのに

Theピーズは、デビューアルバムのタイトルを『グレイテスト・ヒッツ』として、しかも二枚同時発売という非常にユニークな試みでした。

楽曲に関しては、マスヒロのドラムは手数が多く速いビートも刻めるので、これがバンドを引っ張っています。

ジャンルとしては、(ビート)パンクになるかと思いますが、キャッチー且つメロディックな楽曲が多く、音も良いので、新人バンドの作品とは思えません。

Theピーズはデビュー時から、一貫して曲の良さはずば抜けています。

また、特筆すべきは歌詞で、彼らの当時の愛称である「バカロック」という肩書きを欲しいままにしています。まさに「バカなロック」そのものの歌詞です。

しかし、バカな歌詞ですが、その歌詞センスは抜群で、相当賢くないとこんなバカな歌詞は書けないだろう、という、不思議な説得力があります。

のちに、はるが見せる私小説的、純文学的な歌詞の萌芽も一部の楽曲では感じられます。

デビュー作にも関わらず二枚同時発売で、全32曲にもなるため、さすがに曲によっては印象の薄いものもあります。しかし、それでもこれだけのクオリティで、いきなり二枚同時に発表したことは驚異的でしょう。

売り上げ比較(wiki参照)

B’z 『B’z』
オリコン週間47位
Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』
オリコン週間28位

このデビューアルバムの発売時の成績だけ比較したら、Theピーズが勝ってます。デビューした瞬間のランキングだけ見たら、Theピースが勝ってます(wikiを信じるなら)。

正直ビックリしました。発売時からこれまでの通算の売り上げ枚数に関しては、手元に情報がありません。特に調べなくでも結果は明らかですが、しかしこんなことがあって良いのでしょうか(やや失礼)。

採点(独断と偏見による)

B’z 『B’z』 89点
Theピーズ 『グレイテスト・ヒッツ VOL.1』 90点
初回は、大接戦の結果、Theピーズの勝利!

総評

どちらもデビュー作としては相当なクオリティですが、B’zは今聴くとやはり時代を感じさせる内容になってしまっていることと、まだB’zならではの個性が薄いところが弱点です。

個人的には、この時期のB’zの、まだ垢抜けないキャッチーな楽曲は大好きですが。

Theピーズはすでに楽曲面で個性が確立されており、且つ、演奏面でもマスヒロによる超人的なドラミングのおかげもあり、新人離れした完成度です。

のちに見られる、はるの文学的とも称される歌詞のセンスはまだあまり見られません。その反面、良い意味で楽しい気持ちだけで聴ける数少ない作品ともなっており、Theピーズのカタログの中でも貴重な作品です。

売り上げもその瞬間だけ見た場合、信じられないことに(失礼)、Theピーズが勝っていて、このデビュー作対決は、Theピーズに軍配をあげたいと思います。

オススメ名曲ランキング

トトオのオススメ名曲ランキング
B’zの
オススメ名曲
ランキング

1位 ゆうべのCrying〜This is my truth〜
2位 Fake Lips
3位 Half Tone Lady

トトオのオススメ名曲ランキング
Theピーズの
オススメ名曲
ランキング

1位 いちゃつく2人
2位 とりあえずここはいい気持ち
3位 バカになったのに

戦績

B’z01Theピーズ

終わりに

初戦のため、やや説明が長くなりましたが、二回戦以降はもっとコンパクトにします。

今回のレビューのために、改めて二バンドの初期作を聴き直しましたが、本当にどちらも良い作品です。

ちなみに、今回聴き直して、一番ハマったのはB’zの『ゆうべのCrying〜This is my truth〜』でした。

 

【B'z初期最高傑作】B’z 対 Theピーズ②(『OFF THE LOCK』vs.『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』)
トトオです。 今回は、B'z対Theピーズ第二回戦、『OFF THE LOCK』vs『グレイテスト・ヒッツ VOL.2』になります。 ちなみに、一回戦はこちらです。 この記事は、こちらの方にオススメです。 B'zの初期最高傑作を...

コメント

タイトルとURLをコピーしました