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【原曲越えの完成度!】活動時期別 TM NETWORKレビュー(番外編①『DRESS』『DRESS2』)

TM NETWORK アルバム DRESS 写真 ブログ用 音楽

トトオです。

TM NETWORK全作品レビューも、

過去4回が終わり、

残すところ、

2010年代の一回だけになりました。

TM NETWORKは、

オリジナルアルバム以外にも、

色々な作品を発表しており、

面白いものが多いです。

今回は番外編として、

リプロダクションアルバム

DRESSDRESS2をレビューします。

今回の記事は、

以下のような方にオススメです。

全盛期小室と晩年小室を比較したい
有名海外プロデューサーの仕事を見たい
IKUZOコラボの原曲を知りたい

番外編① リプロダクションアルバム『DRESS』『DRESS2』

まず、

「リプロダクションアルバム」とはなんぞや、

というところから説明します。

端的に言うと、

今で言う「リミックス」です。

当時は、リミックスというと、

大きい変化のない、

ちょっとアレンジした程度のものが、

一般的でした。

本作では、原曲をそのまま、

外部プロデューサーに渡し、

ボーカル以外何してもいいよ、

と、大胆なリミックスを依頼しています。

これは当時のリミックスとは、

全く手法が違うということで、

リミックスとは差別化を図って、

「リプロダクションアルバム」、

という言い方をしたようです。

DRESSは1989年に、

DRESS2は2014年に発表されました。

それぞれ、レビューします。

DRESS  1989
DRESS2 2014
トトオ
トトオ

今回はランキングではありません!

概要『DRESS』(1989年発表)

オリジナルを上回る驚異のクオリティ / ☆☆☆☆☆
バブル時代の超豪華なアレンジャー陣 / ☆☆☆☆☆

発表時期

初のリプロダクションアルバムは、

89年に発表されたDRESSです。

おそらく、

「ドレス」を着せ替えるように、

原曲をアレンジしているため、

このタイトルになったと、

勝手に推測します。

時期としては、

88年に、

CAROLA DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』

を発表し、

90年にTMNと改名する前であり、

TM NETWORK時代、

最後の作品になります。(シングルは除く)

選曲

リプロダクションなので、

それまでに発表された曲が原曲になります。

つまり、CAROLまでに発表された曲の、

リミックス曲が収められています。

選曲の内訳は、

『RAINBOW RAINBOW』 1曲
『CHILDHOOD’S END』 0曲
『GORILLA』 2曲
『Self Control』 3曲
『humansystem』 3曲
『CAROL 〜A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』 1曲
アルバム未収録曲 1曲

となります。

アルバム未収録曲は、

Get Wildになります。

但し、

この作品はのちに再発されており、

その際に、

ボーナスで二曲追加されています。

ボーナスの内訳は、

『CHILDHOOD’S END』 1曲
『Self Control』 1曲

となります。

これを見てわかることは、

かなり満遍なく過去作から選曲されており、

ベストアルバムのような構成になっています。

当時、この時点でのTMのベストは、

Self Controlの後に出した、

Gift for Fanksしかなかったため、

ある種、

humansystem

CAROLA DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』

も加えた、

新録ベストとしても、

楽しめる作りになっていました。

外部プロデューサー

リプロダクションということで、

外部プロデューサーに、

委託して作られましたが、

外部プロデューサーの顔触れが凄いです。

下記の面々です。

Nile Rodgers
Jonathan Elias
Bernard Edwards
Jellybean for Jellybean Productions,Inc
Pete Hammond
Christopher Currell
Jimmy Bralower
Peter Wood

最も凄いのは、間違いなく、

ナイル・ロジャース/Nile Rodgersでしょう。

ここ最近では、

Daft Punkとのコラボで、

グラミー賞を取っていたことが思い出されます。

他には、

Duran Duranのプロデューサーの、

ジョナサン・エリアス/Jonathan Elias

Madonnaのプロデューサーの、

Jellybean for Jellybean Productions,Inc(ジョン・ベニテス/John Benitez

Dead or Aliveのプロデューサーである、

Stock Aitken Waterman所属の、

ピート・ハモンド/Pete Hammond


などなど、凄まじい顔ぶれです。

(Dead Or AliveのPVがまさかの4K・・・)

一体いくらかかったのでしょう・・・。

個別曲レビュー

では、肝心の中身はどうなのかと言うと、

さすがにお金をかけただけあって、

本当に素晴らしいクオリティです。

一曲目の、

COME ON EVERYBODY (with Nile Rodgers)の、

落ち着いたクールなアレンジから格好良いです。

パーカッションとベースラインを強調し、

他のアレンジは抑え気味にすることで、

ボーカルやコーラスがとても映えます。

正直、原曲より格好良いです。

続くBE TOGETHERも、

ポップなメロディにふさわしい、

キラキラした爽やかなアレンジで、

これもめちゃくちゃハマっています。

某女性歌手版の千倍は良いです。

元々、

アルバムhumansystemの一曲ですが、

シングルカットしないのが不思議なくらい、

キャッチーで素晴らしい仕上がりです。

BE TOGETHER同様に、

DON’T LET ME CRYや、

SPANISH BLUEなど、

シングルカットはされていませんが、

サビがキャッチーで聴きやすい、

ある種、

準主役級といえる曲を選んでいるところが、

このアルバムの聴きどころです。

GET WILD ’89は、

IKUZOコラボ(?)で、

2000年代にネットで有名になった曲ですが、

私は原曲より、

この’89バージョンの方が好きです。

ベースラインとパーカッションを強調したアレンジで、

やたら前奏が長いのが特徴です。

このアレンジは、

小室哲哉に大きく影響を与えたのでしょう、

のちに自身がアレンジするバージョンも、

イントロを長く、

大きく変化させているものが多いです。

Get Wild 2015なんかは、

もうやりすぎくらい長いです。

89’バージョンのアレンジが気に入ったのか、

その後ライブでもこのアレンジで

演奏するようになりましたね。

個人的には、

本作で一番面白いアレンジは、

RESISTANCEです。

イントロのSEから、

何か、だだっ広い倉庫のようなところで、

一人ウツが歌っているような、

特殊なアレンジです。

とても繊細なオルガンの音色で、

少しずつ曲が盛り上がります。

これを聴くと、

いかにウツが素晴らしいシンガーか、

改めて痛感します。

かいつまんで、

おいしいところだけ紹介しましたが、

それ以外にも素晴らしい曲が満載で、

正直なところ、

TMの全ディスコグラフィーでも、

このアルバムを一番聴き込んだ気がします。

今聴いても一ミリも古臭くない、

ということは、当時としては、

凄まじい先進性だったと考えられます。

そもそもこのリプロダクションを発想した、

この時期の小室哲哉が天才ですね。

トトオ
トトオ

心機一転にはちょうどよかった第二弾!

概要『DRESS2』(2014年発表)

小室EDM meets TM / ☆☆☆
オールドファン歓喜の選曲 / ☆☆☆☆

発表時期

こちらは、

2008年の事件後、

再始動TMで、

久しぶりに発表した作品です。

なんと、アルバムとしては

SPEEDWAY』から7年ぶりです。

禊を済ませての再出発には、

ちょうど良いアイディアだったと思います。

プロデューサー

前のDRESSと大きく違うのが、

「セルフ」リプロダクション

というところです。

つまり、前回は、

外部プロデューサーに委託したアレンジを、

自前でやってしまおう、ということです。

もう、バブルではないということですね

これが二つの作品の大きな違いです。

2014年当時としては、

かなり前の曲ばかりなので、

ウツは基本的に全曲歌いなおしています。

I amは2012年と、

最近の曲なので触らず)

選曲

選曲の内訳は、

『RAINBOW RAINBOW』 2曲
『CHILDHOOD’S END』 2曲
『GORILLA』 1曲
『Self Control』 1曲
『humansystem』 1曲
『CAROL 〜A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991〜』 1曲
アルバム未収録曲 2曲

となります。

アルバム未収録曲は、

Get WildI amですね(当時)。

この作品は、2014年発表ですが、

注目すべき点は、

TMN時代以降の作品からは、

選曲されなかった、

ということです(I am除く)。

個人的には、

TMN時代は良い曲が多いので、

入れても面白かったんじゃないかな、

と思います。

We love the EARTHとか)

他に面白い点は、

CHILDHOOD’S END収録の二曲、

ACCIDENT『永遠のパスポート』が、

収録されている点です。

どちらも、

TM初期の隠れた名曲で、

この選曲は、昔からのファンには、

嬉しい驚きでしょう。

個別曲レビュー

この作品は、小室哲哉が、

EDMElectronic Dance Music)に、

影響を受けている時期の作品のため、

全体的に、

クラブ受けしそうな縦ノリアレンジです。

EDMの日本での有名どころは、

このあたりでしょうか。

Come on Let’s Dance
Get Wild
Self Control
Be Together
Just One Victory

あたりは、

基本的に四つ打ちドラムで、

ノリの良いアレンジです。

正直なところ、

基本的なアレンジに大きな違いがないため、

ややメリハリに欠けます。

どの曲も、原曲と関係ない前奏や間奏を、

無理矢理繋げたかのような印象です。

本作のウツの歌声は特徴的で、

歳のせいもあると思いますが、

昔よりもややウェットな感じです。

基本的な声色は変わっていないですが、

何か柔らかい、甘い歌声です。

この辺が、

今のTM NETWORKを感じさせます。

やはりこの作品の面白いところは、

後半の初期曲アレンジですね。

RAINBOW RAINBOWは、

原曲の雰囲気を損なわないアレンジで、

完成度高いです。

ACCIDENTは、

歌謡曲っぽい原曲にも関わらず、

かなりゴリゴリな、

まるでスクリレックス/Skrillexような音です。

しかし、メロディと歌詞は懐かしく、

この曲は完全に生まれ変わった感じです。

『金曜日のライオン』は、

少し前の、

トランス小室を思い出させる雰囲気ですが、

かなり格好良いアレンジです。

『永遠のパスポート』は、

まさに初期の隠れた名曲です。

原曲は、歌詞も含めて、

時代をおもっきり感じてしまいます。

このアルバムでは、

かなり抑えめなアレンジで、

元の曲調を壊さないバランスで、

個人的には一番好きです。

しかし、ウツはこの歌を歌うのは、

30年ぶりくらいでしょうか。

信じられないほど、

素晴らしい歌声です。

この一曲のためだけでも、

ファンは買う価値ありですね。

終わりに

 二つのリプロダクションアルバムを、

今回比較するレビューになりました。

DRESSは万人にオススメできる、

天才小室哲哉の最高傑作の一つです。

DRESS2は、

長年ファンをやってきた人達への、

いわばファンサービス的な一枚です。

しかし、内容としては、

良い部分もたくさんあり、

五年前でも、

これだけの物が仕上がったわけです。

私は、才能は枯れたとは思っていません。

【まさに名企画盤!】活動時期別 TM NETWORKレビュー(番外編②『TWINKLE NIGHT』『Gift for Fanks』)
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