FANKSの皆さん。
ついにこの日が来ましたね。
TMが三人で活動再開しました。
復活を祝して、
過去レビューをリニューアルしました。
トトオです。
前回プロローグでは、
どのようにTMの歴史を振り返るか、
検討しました。
前回の記事はこちらです。
今回から、
活動時期別レビューを始めます。
TMと小室哲哉と私①
前回少し記載しましたが、
私がTMを好きになったきっかけは、
私がaccessのファンだったからです。
当時私は中学生だったのですが、
accessが、笑っていいとも!の、
テレフォンショッキングに出演しました。
彼らが友達として呼んだのが、
TM NETWORK(当時TMN)でした。
あとで考えると、
友達を呼ぶというよりも、
師匠を呼んだような感じですが、
とにかくそれがTMを意識したきっかけでした。
TM NETWORKについて
TMの詳細のバイオは、
色々なところで確認できるので省きます。
キーボード:小室哲哉(てっちゃん)
ギター:木根尚登(木根さん)
の三人で、
1984年にメジャーデビューしました。
ボーカルはT.UTUこと宇都宮隆氏ですが、
あとの二人はどんな楽器もできるので、
あまりパートは関係ないですね。
木根さんは実は過去、
エアギターであったことを、
以前テレビで告白しました。
確かに、TM初期はサポートギターに、
現B’zの松本孝弘氏がいたので、
木根さんのギターは目立たなかったですね。
でも活動晩年は、
めちゃくちゃ上手くなってましたね、
木根さんのギター。
活動時期別レビュー①/Get Wild前
彼らのキャリアにおいて、
最も認知されている作品は、
やはり『Get Wild』でしょう。
『Get Wild』発売が、
1987年4月ですが、
その時点で彼らは、
以下4枚のアルバムを出しています。
CHILDHOOD’S END 1985
GORILLA 1986
Self Control 1987
4枚目のアルバム『Self Control』は、
1987年2月に発売されているので、
正確には『Get Wild』発売前の作品になります。
但し、内容的には、
明らかにその前の三作品とは趣が違い、
『Get Wild』後のTMのカラーの作品といえるので、
今回は『Get Wild』後に分類することにします。
それでは、
『Get Wild』前の三作品を、
個人的に好きなランキング付けで紹介します。
地味に好きな三位!
第3位
地味に良い曲多い度 / ☆☆☆☆
1985年発表の第二作目の作品です。
見た目も内容も、
前作から大きくは変わっていません。
(前作に関しては後述)
ただし、より歌にフォーカスした印象です。
二曲目『アクシデント (ACCIDENT)』から、
生楽器、
特にギターを前作よりもフィーチャーしています。
木根さんの存在感アップですね。
(この時も弾いてないのでしょうか?)
このアルバムは、
この曲を始めとして、
目立たないけど、
しみじみ染みる良い曲が多いです。
しっとり歌う系の名曲が多いですね。
『永遠のパスポート』
『8月の長い夜』
このあたりは、
この時期だからこそ作り得た名曲です。
のちの彼らのクールなイメージとは異なり、
歌詞・曲調ともにウエットな感じです。
歌詞は、
大瀧詠一『A LONG VACATION』のような、
ややリゾートっぽい雰囲気を感じます。
時代ですね。
このアルバムの難点は、
アルバム全体として見ると、
やや間延びしたように感じるところですね。
特に後半の曲にあまりメリハリがなく、
印象が薄いです。
初々しさが素敵な二位!
第2位
木根さんの隠しキャラ感 / ☆☆☆☆
1984年発表の、
彼らのデビューアルバムです。
やはり、今の時代に聴くと、
古臭さは否めません。
なんせ、35年前の作品ですので。
しかし、曲は粒ぞろい、且つ、
すでに確固とした個性があります。
歌詞を見ると、
『カリビアーナ・ハイ』
『クロコダイル・ラップ』
『イパネマ’84』
など、
なにかトロピカルな雰囲気がありますね。
前作同様に時代を感じます。
この時期の小室氏はウィッグを付けて、
やや中性的な感じです。
ボーイ・ジョージあたりの影響でしょうか。
『金曜日のライオン』で、
ウツが着ている衣装(ジャージ?)がかわいいです。
数年後、あんなに暑苦しくなるなんて、
信じられません。
アルバムとしては、
音のバランスがあまり良くなくて、
パーカッションとベース音が浮いて聴こえます。
このアルバムからは、
シングルにもなった、
『1974』
『金曜日のライオン』
が入りやすいですね。
『1974』はまさに、
テクノポップという感じです。
3人組でこの曲調は、
やはりYMOを思い出します。
この曲はPVも含めて、
この時代の青春を追体験できるようで、
聴いていてやや切ないです。
『金曜日のライオン』は、
すでに小室氏の才能を感じます。
アルバムバージョンは、
イントロが長いアレンジで、格好いいです。
当時の洋楽の影響を色濃く感じます。
あと、特筆すべきは、
木根バラ*第一弾の、
『1/2の助走 (Just For You And Me Now)』でしょう。
(*木根さんの書いたバラードはこう呼びます)
このアルバムで一番良い曲は、
実はこれじゃないでしょうか。
デビューアルバムとは思えない、
洗練された超名バラードです。
他にも、
表題曲『RAINBOW RAINBOW』や『イパネマ’84』など、
いい曲目白押しです。
もっとちゃんと評価されるべき一位!
第1位
FANKS路線確立 / ☆☆☆☆
前作『CHILDHOOD’S END』から、
ちょうど一年後の第三作目です。
タイトルとジャケットからして、
大きく趣が変わりました。
確かこのジャケットは、
小室氏は気に入ってないと言ってました。
しかも、タイトル『GORILLA』て・・・。
(個人的には、
このタイトルだけはいまいちしっくりきません。)
このアルバムから、
FANKSというキーワードをとりいれました。
ファンクや、
ブラックミュージックを前面に打ち出しています。
また、音質が前作から劇的に向上しました。
前作までは、やや曇ったような音でしたが、
このアルバムは全体的にクリアな音質です。
イントロ『GIVE YOU A BEAT』から、
ニューウェーブっぽくて、クールです。
流れで続く『NERVOUS』は、
新生TMとも言えるナンバーで、
このアルバムではダントツで高い完成度です。
女性コーラスと、
ホーンアレンジが印象的です。
バックで弾いてるギターもよく聴くと、
ものすごく凝っています。
この曲で見られるアレンジが、
小室氏のその後の王道パターンになっていきます。
次の『PASSENGER 〜a train named Big City〜』は、
今聴くと、
そこまで違和感がないかもしれませんが、
中学時代に初めて聴いたときは、
度肝を抜かれました。
全編ラップです。
この曲単体で見ると、
メロディもよく、
アレンジも格好いいのですが、
アルバム二曲目(正確には三曲目)に持ってきたのは、
かなり挑戦的ですね。
このあと、
木根バラ『Confession〜告白〜』で、
いきなりペースを落としますが、
この曲順があまりよくないように思います。
曲自体は間違いなく名曲なのですが、
アルバム終わりに持って行った方が、
自然だったと思います。
他には、
『Come on Let ‘s Dance』
など、ノリのいいナンバーが揃っています。
PVのウツも、
雰囲気をガラッと変えて、
ギラギラしています。
まず令和時代には見かけない、
汗臭いタイプですね。
この次のアルバム、
『Self Control』で、
彼らは劇的に売れていきます。
グループとしての一つの完成系は、
『Self Control』で、
作り上げたように思いますが、
その足がかりになったのは、
間違いなくこの作品でしょう。
終わりに
私はTMの大ファンなので、
この時期ならではの、
ある種未完成な良さも楽しめます。
彼らが自分のスタイルを模索している、
まさに過渡期といっていいでしょう。
彼らも生き残りをかけて必死だったわけで、
そのあたりの必死さ・懸命さは、
プロデュースワークに専念していた頃の小室氏とは、
天地ほど違いますね。
(偉そうに言ってすいまません)
活動晩年に、
小室氏がTMに軸足を戻したのも、
やはり自分自身のホームという感じだったのでしょう。
そのホームは、
ファンが聴き続ける限り存在する、
と思っています。
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