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【俺とメタルゴッド④】メタラーの聖典『Screaming for Vengeance(復讐の叫び)』

ジューダス・プリースト 復讐の叫び 写真 ブログ用 音楽

トトオです。

前回は、

スラッシュメタル小僧にも刺さった、

『ペインキラー』のレビューを書きました。

【俺とメタルゴッド③】メタルゴッドの意地を見た『Painkiller』
トトオです。 メイデンのベストにはハマりましたが、 プリーストのベストにはハマらなかったことは、 前回書きました。 今回は、その後聴いた『Painkiller』のレビューです。 スラッシュ小僧もビビる『ペインキラー』 90年...

今回は、プリーストの名盤と名高い、

『復讐の叫び』をレビューします。

メタルゴッドを掘り下げる

私なりのペインキラー

これまでのレビューで紹介した通り、

私はだいたい以下の順番で、

プリーストに触れました。

Jugulator
Metal Works ’73–’93
Painkiller

『ペインキラー』を聴いたことで、

ようやくプリーストの格好良さは、

理解できました。

まさに、

「私なりのペインキラー」

という感じです。
(やや強引でしょうか)

更に他の作品も聴きたくなりました。

名盤と言われてはいるが・・・

メタルのカタログブックを調べると、

プリーストの名盤で選ばれているのは、

『Screaming for Vengeance(復讐の叫び)』が、

大半でした。

もうとにかく大絶賛されていて、

これは間違いなく格好良いんだろうと、

期待値は高まります。

先に聴いたベスト盤にも、

『復讐の叫び』の楽曲は入っていたので、

すでに『The Hellion』や、

『Electric Eye』あたりの格好良さは、

理解していました。

しかし、

いざアルバムを聴いた第一印象は、

「古臭い・・・」でした。

私が聴いた当時(1997年頃)でも、

すでに15年ほど前の作品であり、

当時はリマスターもされておらず、

音がペラッペラに聴こえました。

さらには、

『ジャギュレイター』に『ペインキラー』と、

先に極端な作品を聴いていたので、

その後に『復讐の叫び』を聴くと、

正直パンチが足りませんでした。

私が高校生だった当時でも、

このように感じましたから、

今の若い人が初めて聴いた時は、

どう感じるのでしょうか。

巷では「大名盤」とか、

「メタルの教科書」的に言われていても、

メタルコアが好きな若い人が聴いて、

「すげぇっ」とか、

「何これっ」とか、

きっと思わないでしょう。
(たぶん)

今から20年以上前でもそうでした。

しかし、当時はネットもなく、

サブスクもない時代でしたので、

せっかく買ったCDは、

もったいないので、

しっかり聴き込むのが、

普通の高校生の生き抜く術でした。

聴き込んでいくと、

ジワジワと、

これが本当にジワジワと、

印象が変わっていきました。

そしていつのまにか、

「これほどの名盤」はない、

とまで言えるほどにハマりました。

『Screaming for Vengeance』(1982年発表)

名盤と名高い本作ですが、

ポイントは以下三つです。

王道と呼ばれる様式美
タイトル曲と戦略的なシングルカット
アメリカンとブリティッシュのバランス

王道と呼ばれる様式美

この作品の凄さには、

いくつか特徴的なものがありますが、

世間的に評価が高い一番の理由は、

いわゆるヘヴィメタルというジャンルの、

定番といえる様式を作り上げたところです。

特に象徴的なのは、

一曲目『The Hellion』から、

二曲目の『Electric Eye』への、

大仰で劇的に盛り上がる流れです。

メタル史上屈指のオープニングです。

このオープニングの展開が、

あまりによく出来ているため、

このあとにメタルで発表された作品は、

ほぼ確実に影響を受けているはずです。
(直接的か間接的かは問わず)

このライブでは、

わけのわからん、

バカでかいロボみたいなのに、

ロブが乗って歌うのですが、

そのせいで身動きがとれず、

降りるまでじーっと歌っている、

その様子がジワジワ来ます。

それはさておき、

当時のプリーストのリズム隊は、

あまり変則的なことはしないため、

比較的ストレートなグルーヴであることが、

結果的に功を奏している面があり、

ギターリフの素晴らしさを、

さらに際立たせています。

そしてこの二曲に続いて、

キャッチー且つ軽快な、

三曲目の『Riding on the Wind』が、

流れるように始まります。

『Electric Eye』と比較して、

やや地味な印象もある『Riding -』ですが、

リフと構成が抜群に格好良く、

のちのライブ盤で聴くと、

音質がヘヴィになっていて、

現代的な名曲に生まれ変わっています。

この時の武道館、最高ですね。

タイトル曲と戦略的なシングルカット

アルバムタイトルの

『Screaming for Vengeance(復讐の叫び)』

という楽曲は七曲目です。

そして続く八曲目『You’ve Got – 』が、

シングルカットになりました。

この二曲を中盤に据えていることで、

アルバムの流れが良いです。

『Screaming for – 』は、

テンポの速い前ノリの楽曲ですが、

リフとグルーヴが強烈で、

ハイトーンボーカルがハマります。

このビデオでは、

KKが特に格好良いですね。

シングルの『You’ve Got – 』は、

ある種AC/DCにも通じるような、

無駄を削ぎ落としたロックンロールで、

このアルバムではやや浮いた雰囲気ですが、

これをシングルカットするあたりに、

彼らの戦略のうまさを感じます。

ここまで良い曲を、

直球勝負で書けるところが、

彼らが王道のバンドとして、

頂点に立った理由でしょう。

彼らはパブリックイメージの変更も、

この時期に試みており、

より硬派なイメージになりました。

この前はこんな感じで、

結構コミカルでしたからね。

石に水をぶっかけるところとか、

これはこれで好きなんですが。

アメリカンとブリティッシュのバランス

このアルバムの真の凄さは、

有名曲だけではなく、

他のアルバム収録曲にあります。

すでに紹介した楽曲は、

ヘヴィメタルのクラシックとして、

プリーストのキャラクターを

完全に確立させた名曲です。

それ以外に収録されている楽曲は、

どちらかといえば、

「押し」より「引き」というような、

レイドバックしたムードの楽曲です。

しかし、これらのクオリティが、

凡百の他バンドでは追いつけない、

孤高のレベルです。

(Take These) Chains
Fever

中でもこの二曲は、

魔法がかかったような素晴らしさで、

彼らの懐の深さを見せつけます。

これは実は外部ライターの楽曲で、

次作でも『Some Heads Are Gonna Roll』が、

提供されています。

こっちの『Fever』も激シブです。

キャッチーでとっつきやすいのですが、

胸を締め付けるような「泣き」が、

随所に散りばめられています。

この時代だからこその、

独特のメロウなムードがあって、

彼らののちのキャリアでも、

これほどの叙情性の高い楽曲は、

なかなかありません。

まさにブリティッシュな、

これらの泣きの名曲と、

ある種アメリカナイズされた、

これぞヘヴィメタルな楽曲が、

奇跡的なバランスで融合されたところが、

本作の最大の魅力です。

採点

『Screaming for Vengeance』/ 98点
トトオ
トトオの
オススメ名曲
ランキング

1位『The Hellion – Electric Eye』
2位『(Take These) Chains』
3位『Fever』

総括

正直、メタルというジャンルの名盤として、

これくらい説得力ある作品は他にありません。

私が聴いたのは今から20年以上前ですが、

その時点でもすでに、

音自体は古くなっていましたが、

中身は時代を超越していました。

現時点では発表から、

40年近く経つにも関わらず、

唯一無二の輝きを、

未だに放っています。

本作はあまりにも、

名盤と言われ過ぎてきたため、

今の世代が初めて聴いた時、

音の印象にギャップを感じて、

その中身の良さに気付けないまま、

終わってしまう可能性があります。

サブスク全盛の現代では、

この作品の真の深いところまでは、

届かないかもしれませんが、

それも時代でしょう。

終わりに

メタルバンドでは、

アイアン・メイデンが一番好きですが、

アルバム単体で見た時は、

プリーストの本作は、

メイデンのクラシックさえも、

凌駕しているように思います。

本作を発表するまでのキャリアで、

プリーストが培った音楽性が、

この名盤を作り上げたのでしょう。

しかし、本作は時代にマッチして、

商業的にも成功しすぎたことが、

その後の自身のキャリアを進める上で、

障害になったようにも感じます。

メタルゴッドという肩書きにも関わらず、

過去の自身のキャリアに倣うことなく、

様々な新しいチャレンジを続けるところこそ、

まさに真のメタルゴッドの証だと、

私は思います。

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