トトオです。
今回の「ベストでもええやん」、Flipper’s Guitarの『カラー・ミー・ポップ』です。
前回の記事はこちら。
今回の記事のポイントはこちらです。

ポイント
未だ孤高の存在
結論
先に結論です。
では、行きましょう。
ネオアコとクラウザーさん
二年間の全力疾走
フリッパーズ・ギターは、いまだにカルト的な人気を誇るネオアコグループですが、メジャーデビュー後の活動期間は実質ほぼ二年です。
わずか二年のうちに発表した三枚のアルバムは、すべて作風が異なっていて、それでいて確実に進化しています。
当時バンドブーム真っ只中ですが、明らかに他バンドとはレベルが違います。
「サ◯ガイせよ」
私のようなメタラーが、ネオアコを聴くとふと頭に思い浮かぶのは、クラウザーさんこと『デトロイト・メタル・シティ』です。
メタラーにはこの漫画を受け入れられない人も結構いるようですが(気持ちはわかる)、私は大好きで当時全部買いました。
そんなクラウザーさんは置いておいて(?)、今回はフリッパーズのコンピレーション、『colour me pop』を紹介します。
フリッパーズ・ギター『colour me pop』(1991)
「ベストアンドレア」な構成
フリッパーズのコンピレーションはいくつか発表されていますが、この『colour me pop』が一番最初です。
このあとすぐに『Singles』が発表されており、内容は本作とかなり近いです。
『Singles』はその名の通り、シングル収録曲を中心に構成されており、それ以上でも以下でもありません。
一方このコンピレーションは、選曲に意図があって、「ベストアンドレア」的な構成になっています。
正直なところ、どちらの作品でもフリッパーズのベストには物足りないのですが、『colour me pop』の方がオススメできる内容です。
『奇妙なロリポップ』はファーストアルバムの象徴的な一曲だと思いますが、『Singles』には収録されていません。
他、『クールなスパイでぶっとばせ』はライブバージョン収録で、フリッパーズの圧倒的な実力を知ることができます。
総じて、初心者向けではなく、既存ファンに向けたラインナップになっています。
至高の一品『ラヴ・アンド・ドリームふたたび』
過去の記事でも記載しましたが、『ラヴ・アンド・ドリームふたたび』はフリッパーズで一番好きな楽曲です。
アルバム未収録の一曲で、(おそらく)アルバム『CAMERA TALK』のアウトテイクです。
正直この一曲のためだけにでも、このコンピレーションの存在価値があるとすら思います。
(但し、後に『Singles』にも収録)
人にフリッパーズを一曲だけ薦めるなら、迷わずこれを選びます。
他の多くの楽曲同様、作詞/小沢健二、作曲/小沢・小山田圭吾となっていますが、特に歌詞が本当に素晴らしいです。
なぜこれほどの楽曲がシングルにもアルバムにも入らなかったのか、今もって不思議です。
想像するに、セカンドからサードのフリッパーズの作風はかなり尖っていたため、それらと比較すると、この楽曲はややヒネリが足りなかったのかもしれません。
例の騒動とその音楽と今
フリッパーズから約三十年が経過した頃、例の騒動が勃発しました。
私は騒がれた当時、その内容を追うことはしませんでしたが、先日発売されたこちらの本でこの騒動が分析されていました。(知らずに買いました)
この本を読めば、今回の騒動の印象はかなり変わってくるはずです。
個人的には、久しぶりに注目される機会だったにもかかわらず、良い意味でフリッパーズの音楽にスポットが当たらなかったのは、とても残念です。
ちなみに、コーネリアスの最新作はサイケデリックでかなり格好良いです。
ティコなんかの作風にも近い、アンビエント・サイケ・テクノポップとでも言うような曲調がたまりません。
今の小山田圭吾のボーカルも、若い時とは違った良さがありますね。
トトオのオススメランキング

オススメ
ランキング
1位『ラヴ・アンド・ドリームふたたび』
2位『カメラ!カメラ!カメラ!(Guitar Pop Version)』
3位『奇妙なロリポップ』
終わりに
フリッパーズはジャンル的にはネオアコに分類されますが、音楽そのものはかなり尖っていて、その辺の生ぬるいメタルバンドよりよほどエッジィだと思います。
まだどちらも現役であり、未だにカリスマ然としているのは、さすがとしか言いようがありません。
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