トトオです。
今回は、ニューエスト・モデルのセカンドアルバムとなる、『プリティー・ラジエーション』をレビューします。
前回の記事はこちらです。
今回の記事のポイントはこちらです。
ポイント
真にパンクなニューエスト
NEWEST MODEL 『PRETTY RADIATION』(1988年)
概要
88年9月発表の、セカンドアルバムになります。
前作はコンピレーション的な作品であったため、本作が初のオリジナルフルアルバムとも言える内容です。
最初のシングルが86年2月発表のため、デビューから本作発表までで、約二年半経過しています。
メンバーチェンジがあり、本作から鈴木友之がベーシストになりました。
この体制のまま、次作のメジャーデビューを果たします。
真にパンクなニューエスト
ニューエスト・モデルは、ビートパンクを基調としながら、様々な音楽ジャンルをミックスして変化し続けたバンドです。
彼らの基礎にある「ビートパンクスタイル」は、本作で完成しています。
次作以降は、パンクの枠を超えた進化を遂げるため、ある種パンクなニューエストの格好良さは、ここで総括されています。
ここで聴ける中川敬のど迫力ボーカルは、高純度のパンクスタイルと相性抜群です。
本作で特筆すべき楽曲は、
Under The Clouds
の冒頭二曲です。
ちなみに、上記リンクはシングル版のアレンジですが、アルバム版のアレンジを圧倒的にオススメします。
(ベストにはアルバム版が入っていることが多い)
前作からクオリティがジャンプアップした、
三位一体となった高次元な名曲です。
格好良さをブーストさせる音
前作と本作で、決定的に違うのがベースです。
プレイヤー変更の影響から、存在感が明らかに増しています。
次作以降は、音の解像度が劇的に上がり、バンドとしての格も別次元になっていきます。
反面、本作は前作より改善されたとはいえ、やはり粗削りな音質です。
音が塊になって、雪崩のように押し寄せてきます。
これが、パンクな楽曲と絶妙にマッチしており、楽曲の格好良さをブーストしています。
ちなみに私は、リアルタイムではこの作品には触れておらず、10年遅れくらいで聴いています。
今から20年以上前のことになりますが、その時点でもこのインディーっぽい音質には、当初抵抗がありました。
(すぐにハマりましたが)
発表から30年以上経過した今、現代の若者がどのような感想を抱くのか、気になるところです。
果たして、この格好良さは伝わるのでしょうか?
音楽に希望が感じられた頃
中川敬の書く詩の鋭さはさらに増しており、本物感が半端ではありません。
今聴くと、まるで現代の世相に向けて書かれたかのような、錯覚を覚えます。
普遍的且つ根源的な問題に、クールでも熱くアプローチできる、その切り口には驚嘆させられます。
ここまで真っ直ぐに格好良い主張をするバンドが、現代に存在するでしょうか?
同時代的には、音楽で世の中を変えたい、という意志が感じられるバンドが、いくつもありました。
そんな、音楽に希望が感じられた時代のひとつの奇跡が、ニューエスト・モデルという存在だったように思います。
現代では、音楽に思想的な歌詞を載せるのは、ダサいと思われるのかもしれません。
しかしそれ以前に、そんな主張をそもそも持ち合わせていないアーティストが、圧倒的多数ではないでしょうか。
オススメ名曲ランキング
オススメ
ランキング
1位『Empty Notion』
2位『Under The Clouds』
3位『Social Service』
終わりに
ニューエスト・モデルというバンドは、本作でそれまでの活動を締め括って、次作で遥かな高みに達します。
そんな次作以降のベースにあるのは、やはり本作で培われた、真にパンクな彼らのスタイルだと思います。
コメント
Fiio q1 mark IIについてなのですが、以前主さんがあげていた、ライトニングと本体を繋ぐケーブルが欲しくて注文しようとしたんですがもう売り切れてて、できればで良いのですがもともと付属していたちっちゃいケーブルをくりませんか…
>学生さんさん
元々のやつはもう売ってしまったんです・・・。
ネットで調べましたが、ドローン用のやつはいくつかありますが、実際に使えるかどうかは怪しいですね。
ヤフオクなんかで探すしかないかもしれません・・・。