【ARTIST INDEX】アーティスト名記事検索はコチラ
スポンサーリンク

【全メタラー必聴!スマパン最重作品】The Smashing Pumpkins 『Zeitgeist』/なぜか好きなアルバムなんなん③

スマッシング・パンプキンズ アルバム 写真 2 ブログ用 好きなんなんなん

トトオです。

世間的な評価は低いけれど、
(それほど高くないけれど)

個人的には好きな作品を紹介するコーナー、

「なぜか好きなアルバムなんなん」、

第三回は、スマッシング・パンプキンズ

『ツァイトガイスト』です。

前回記事はコチラです。

【これぞ隠れ名盤!】Dream Theater 『Falling into Infinity』/なぜか好きなアルバムなんなん②
トトオです。 世間的な評価は低いけれど、 (それほど高くないけれど) 個人的には好きな作品を紹介するコーナー、 「なぜか好きなアルバムなんなん」、 第二回は、ドリーム・シアターの 『フォーリング・イントゥ・インフィニティ』です。...

オルタナってなんなん?

スマパンは、

オルタナティヴロックというカテゴリに、

分類されます。

この「オルタナ」というのが、

結構曲者なジャンルなんですよね。

「メインストリームではない」

という意味の「オルタナティヴ」ですが、

その表現だと相当幅広いです。

しかも、そのオルタナロックが、

その後、売れ筋の音楽になったので、

もう訳がわかりまかせん。

「オルタナ」という言葉が出来た時に、

そのカテゴリに分類されたバンドと、

その亜流のバンドを総称して、

「オルタナ」と呼ぶのが現状だと思います。

で、何が言いたいかというと、

このジャンルに分類されるスマパンですが、

実際のところ、彼らの一部の作品は、

音楽的にはほぼヘヴィメタルだと、

私は認識しています。

90~00年代スマパン作品メタル度比較

以前のレビューで、

『Mellon Collie and the Infinite Sadness』

紹介しました。

【90年代アメリカオルタナの最高峰】The Smashing Pumpkins『Mellon Collie and the Infinite Sadness』/ トトオのオールタイムベスト⑮
トトオです。 今回のオールタイムベストは、 スマッシング・パンプキンズの、 『Mellon Collie and the Infinite Sadness』を 紹介します。 前回記事はコチラです。 スマパンについて 198...

そのレビューの中で、

「90年代スマパンメタル度数」として、

スマパンの90年代作品を、

メタラー視点から評価しました。

今回の『Zeitgeist』も加えて、

「90-00年代のスマパンメタル度数」

と、内容を追記してみました。

90年-00年代スマパンメタル度数(☆五つで評価)
Gish(1991) ☆☆ サイケハードロック
Siamese Dream(1993) ☆☆☆ 正統進化メタル度アップ
Mellon Collie – (1995) ☆☆ スマパン全部盛り的作品
Adore(1998)  ジミー不在のエレポップ調
Machina(2000) ☆☆☆☆ ヘヴィメタルマシーン
Zeitgeist(2007) ☆☆☆☆☆ 怒りの終末時計

上記の通り、2000年の『Machina』は、

メタル度星四つとしましたが、

これはこれで凄まじい作品でした。

今回の『Zeitgeist』は、

これを上回る星五つの作品で、

メタラーに太鼓判を押してオススメします。

The Smashing Pumpkins 『Zeitgeist』(2007)

ビリーの思想面が色濃い異色作
イハ不在でメタル度MAX
帰ってきたジミーの轟音ドラム

ビリーの思想面が色濃い異色作

スマパンは2000年に一度解散しています。

バンマスであるビリー・コーガンは、

その後、他にユニットを組んだりして、

活発に活動していたのですが、

約七年のブランクを経て、

スマパン名義で発表したのが本作です。

これまでスマパンの作品では、

政治的主張を避けてきたようですが、

本作ではスマパン及び過去ビリーの作品中、

最も政治的な主張が色濃い作品になりました。

それもあってか、過去のスマパン作品中、

最もダークで激しい曲調になっています。

一曲目から『Doomsday Clock』、

いきなり怒りの頂点で幕を開けます。

格好良いイントロのドラムのあと、

重層的なディストーションギターで、

強烈な音の壁で押しまくります。

映画のサントラに提供していたようです。

メッセージ性が強い本作ですが、

アリス・イン・チェインズに

強く影響を受けた楽曲

『Bleeding the Orchid』も名曲です。

オルタナムーブメントの当事者ならではの、

非常に興味深い歌詞です。

イハ不在でメタル度MAX

解散前の前作『Machina』では、

オリジナルメンバーとして、

ビリーとドラムのジミー・チェンバレン以外に、

ギターのジェームス・イハが参加していました。

スマパンのソングライターはビリーなので、

ビリーさえいればスマパンは成立しますが、

イハの存在は非常に大きいものでした。

彼のメロディセンスや出立ちが、

スマパン人気の一翼を担っていました。

復活の本作では、イハはおらず、

ビリーとジミーだけで作り上げています。

この結果、それまでのアルバムでは見られた、

優しいオーガニックなムードがほぼ皆無です。

全編を通じて、怒りと悲しみを、

ゴリゴリのメタルとロックで突き進みます。

シングルカットの『Tarantula』は、

ジミーのシャッフルビートが格好良い、

これまでにないストレートな楽曲です。

これ、イントロはスコーピオンズの楽曲を、

意識して作ったらしいです。

確かに似ています。

元々ビリーは、

ハードロックがルーツでしたね。

他には特にメタルっぽい曲で、

『Bring the Light』があります。

後半やばいですね。

1:56あたりから、

ギターの重ね方が凄まじいです。

ボーカルハーモニーも、

ビリーによる多重コーラスとなっていて、

ダークな曲調にハマっています。

帰ってきたジミーの轟音ドラム

ビリーさえいれば、

スマパンは成立すると言いましたが、

もう少し付け加えると、

ビリーとジミーがいれば、

人気のあるスマパンは成立する、

とも言えます。

スマパンを出たり入ったりを繰り返す、

天才ドラマーのジミーですが、

解散後の本作では過去最高に暴れています。

二人で作り上げただけのことはあって、

過去作以上に、ドラムが楽曲の中心にいます。

本作で最もドラムが凄まじい楽曲は、

『United States』です。

ジミーのドラムパターンを基に、

徐々に展開していく楽曲です。

プログレメタルともいえそうなナンバーですが、

徐々に曲を盛り上げて、

溜めて溜めてからの爆発が凄まじいです。

中盤の7:15あたりから怒涛の展開です。

アルバム音源は、

なんと一発録りだったそうです。

本作のあとジミーはまたバンドを去り、

更に10年ほどして復帰します。

終わりに

メタラーの私には、

本作は最高に楽しめる一枚ですが、

90年代のスマパンが好きな人には、

ちょっと振り切りすぎていて、

やや重たいかなと思います。

かといってメタラーには、

スマパンはあまり聴かれている印象もなく、

これはもったいないことです。

スマパン好きのメタラーが増えてくれたら、

嬉しい限りです。

ちなみに、

当時の世間的な評価は低かったですが、

近年再評価されているようです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました