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【リマスター盤比較!MEGADETH/全アルバムレビュー】メガデス『Peace Sells… But Who’s Buying?(ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング?)』

メガデス ピース・セルズ 写真 1 ブログ用 音楽

トトオです。

前回は、メガデスのインディーズデビュー作、

『キリング・イズ・マイ・ビジネス』の、

リミックス・リマスター盤のレビューでした。

前回記事はコチラです。

【リマスター盤比較!MEGADETH/全アルバムレビュー】メガデス『Killing Is My Business... and Business Is Good!- The Final Kill(キリング・イズ・マイ・ビジネス)』
トトオです。 私のメタラー歴は25年ほどです。 メタルを聴き始めた当時から、 これまでずっと、 リアルタイムに最新作を聴き続けているバンドは、 それほど多くありません。 (そもそも、  そんな息の長いバンド自体限られますが) ...

今回は、メジャーデビュー作、

『ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング?』の、

オリジナル盤および、

リマスター盤のレビューになります。

この記事は、

以下の方にオススメです。

メタル史に残るメガデスのデビュー作を知りたい
メガデスの定番曲を知りたい

【ノー・モア・ミスター・ナイスな私②】

私がメタラーになったのは、

90年代中頃、私が高一か高二の頃でした。

当時はメタル界は不毛の時代と言われ、

大御所のメイデンとプリーストは、

名物シンガー不在で人気は低落していました。

世の中はグランジや、オルタナティブロックなど、

新しいジャンルの隆盛が進みました。

私はこの当時メタルを聴き始めたので、

この時期に発表された作品は、

特に思い出深いです。

メガデスは当時、一番お気に入りのバンドだったので、

彼らが新作を製作中であるという情報を知って、

とても楽しみにしていました。

1994年発表の『ユースアネイジア』以来の、

新作とのことでした。

概要『Peace Sells… But Who’s Buying?(ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング?)』(1986年発表)

概要

1986年発表の彼らのセカンドアルバムです。

(タイトルがカタカナだと、
『バイイング』となっていますが、
 違和感あるのは私だけでしょうか)

前作がインディーレーベルからの発売で、

さらに音質も散々なものだったので、

実質的なデビュー作は、

この『ピース・セルズ』が妥当でしょう。

前作からわずか一年後の発表です。

メンバーは前作と変わらない四人です。

このメンバー構成はこの作品までになり、

ムステインとジュニア(エレフソン)以外の二人は、

次作では交替になってしまいます。

初期のメガデスは、

ギターのクリスとドラムのガルという、

バカテクミュージシャンの貢献が大きく、

ムステインの描いた理想のバンド像を、

彼らが作り上げたと言っても過言ではないです。

メガデス・メタリカ年表

そもそも、ムステインがメタリカをクビになって、

始めたバンドがメガデスです。

ということで、この作品に至るまでの、

二バンドの作品を、年表形式で比較してみました。

1983/7 Kill ‘Em All (METALLICA)
1984/7 Ride the Lightning (METALLICA)
1985/6 Killing Is My Business (MEGADETH)
1986/3 Master of Puppets (METALLICA)
1986/9 Peace Sells (MEGADETH)

上記の通り、

メガデスが前作

『キリング・イズ・マイ・ビジネス』を発表する前に、

メタリカは既に二枚の作品を発表していました。

但し、レーベルはメガフォースなので、

メタリカもこの二枚はインディー発売ですね。

翌年、メタリカは、

『メタル・マスター(Master of Puppets)』

でメジャーデビュー。

その半年後に、

メガデスも『ピース・セルズ』で、

メジャーデビューという感じで、

常に一歩先を行くメタリカに、

必死でメガデスが追いつくような感じです。

二バンドともデビュー作に”Kill”が入っているのが、

いかにもスラッシュメタルバンドですね。

オリジナル盤・2004年リマスター盤 比較

『キリング・イズ・マイ・ビジネス』は、

2018年リミックス・リマスター盤と、

オリジナル盤を比較しましたが、

本作でも、

オリジナル盤とリマスター盤の比較を行います。

『ピース・セルズ』は、

2004年にリマスター盤が発売されています。

『キリング・イズ・マイ・ビジネス』は、

大幅な手直し(リミックス)がなされていましたが、

『ピース・セルズ』は、

あくまでリマスターになります。

私の所持しているリマスター盤は、

2013年にSHM-CDで発売されたものです。

(私の場合は、PCにFLACで取り込んで、
 PC上のソフトで再生しているので、
 SHM-CDの効果は関係ないですが)

ジャケット

ジャケットは同じですね。

無名の新人デザイナーが指名を受けて、

作り上げたジャケットだと考えると、

驚異的なクオリティですね。

彼らのマスコットである、

ヴィック・ラトルヘッド初登場ですが、

このアルバムのデザインで、

メガデスのバンドイメージが、

確定したのではないでしょうか。

タイムレスな格好良さで、

おそらくメタルの歴史でも、

最も有名なジャケットの一つでしょう。

リマスター盤は、

ブックレットの中に、

当時のカラー写真が載っています。

メガデス ピース・セルズ 写真 2 ブログ用

若いですねー。

ジュニア以外、全員目つきがヤバいです。

音質比較

『キリング・イズ・マイ・ビジネス』は、

オリジナル盤は劣悪な音質でした。

しかし、『ピース・セルズ』のオリジナル盤は、

1986年の作品としては、

十分及第点と言えるクオリティです。

2004年リマスター盤は、

音の分離が良くなっているのは当然として、

ベースとドラムの音がクリアになりました。

このアルバムは、

ベースラインをフィーチャーした曲が、

いくつもありますが、

ジュニアのベースプレイが、

いかに正確であり、安定しているか、

かなりわかりやすくなっています。

一曲目『ウェイク・アップ・デッド』の、

冒頭のドラムとベース音だけ聴き比べても、

全く違って聴こえます。

バランス的にボーカルも聴きやすくなり、

前作より歌唱力が上がった

ムステインを堪能できます。

また、部分部分入る

ボーカルのエフェクトがかなり鮮明です。

ギターに関しては、元々悪くない音でしたが、

ツインギターの厚みがよりはっきり楽しめます。

初期のメガデスの立役者は、

間違いなくクリス・ポーランドですが、

彼のメガデス時代最後のプレイが楽しめます。

収録曲比較

2004年リマスター盤特典

2004年リマスター盤には、

ランディ・バーンズがミックスした、

四曲が特典として収録されています。

本作が、メジャーレーベル(キャピトル)にて、

ミックスされる前のバージョンで、

完全にマニア向けのシロモノです。

全曲レビュー

#1 ウェイク・アップ・デッド – Wake Up Dead – 3:37

雪崩れ込むようなベースラインで始まる一曲目です。

このアルバムで一番好きなのはこの曲ですね。

もう冒頭から、

「どや、これが、

 インテリクチュアルスラッシュメタルや」

と、言わんばかりの怒涛の展開です。

しかし、曲のテンポは比較的遅めで、

この辺はメジャー感のある一曲です。

なんせ、前作は頭から飛ばしまくりでしたから。

正直なところ、

これを聴いて格好良いと思えないと、

この後のメガデス作品を、

何作聴いても良さがわからないと思います。

ツインギターによるソロバトルや、

ゴリゴリに直進するギターリフ、

後半で完全に一旦ブレイクしてからの、

テンポチェンジしたグルーヴ感溢れるリフ、

などなど、凝りに凝りまくってます。

#2 殺しの呪文 – The Conjuring – 5:02

不気味なイントロから始まる、

これまた、ザ・スラッシュメタルな一曲です。

この曲のような、リフにフックが利いた曲は、

初期メガデスの一つの特徴ですね。

ベースラインが格好良いです。

ジュニアはキャラも立っていて、

ルックスも良いので、

ベーシストとして人気が出るのもわかります。

リマスター音源は、

低音がクリアになっているので、

この曲は特に魅力アップです。

しかし、ギター猛烈に上手いですね。

難解なスケールも余裕で弾きこなします。

前作と比べても、

リフと展開が更に練られていることが、

よくわかります。

#3 ピース・セルズ – Peace Sells – 4:02

タイトル曲であり、代表曲です。

メインのベースラインもムステインが書いたようですが、

メタルの歴史でも、

最も有名なベースラインでしょう。

ジュニアがYouTubeの動画で、

このベースラインをアップしています。

再生時間2:26あたりです。

ピック弾きベーシストかくあるべし、

といった感じの安定感です。

歌詞も、アイロニックで、

ムステイン不動のスタイルです。

ムステインのキャラのせいもありますが、

ややコミカルな雰囲気もあるのは、

アメリカのバンドっぽいところでもあります。

ライブでも一番盛り上がる、

バンドのテーマソングですね。

#4 悪魔島 – Devil’s Island – 5:05

ここに来て、やや地味な一曲です。

冒頭三曲が凄すぎるから、

仕方ないといえば仕方ないんですが。

他の曲よりも展開が少なく、

比較的ストレートな曲ですね。

歌い方に、特に若々しさが溢れていて、

聴いていて微笑ましいです。

#5 グッド・モーニング/ブラック・フライデイ – Good Mourning/Black Friday – 6:39

タイトルが二つあり、

前半と後半の二部構成です。

おどろおどろしいイントロから始まります。

イントロのギターのアルペジオは、

さすがに、やや時代を感じさせます。

前作および今作は、

オカルトっぽい雰囲気が結構あって、

彼らもまだ、

自分たちのカラーを決め切れてないのでしょうか。

この曲は、後半が凄まじいですね。

ヤングギターに練習用タブ譜が載っていそうな、

ギター小僧向けのフレーズ満載です。

また、本作が最後になる、

ジェフのドラムですが、凄まじいプレイです。

メガデスは、

リズム隊がシャープな演奏をするイメージですが、

初代ドラマーの彼が、

この土台を作ったのは間違いないですね。

この曲の雰囲気は、

2000年代に一旦解散した後の

メガデスに通じるものがあり、

ムステインの基本的なスタイルは、

当時から変わっていないことがわかります。

#6 バッド・オーメン – Bad Omen – 4:03

これまたアルペジオで始まる一曲です。

やはり、まだ若手なので、

曲のバリエーションが多くないのでしょう。

この曲の前半は前の曲とは趣向を変えて、

スピードで押す感じではなく、

グルーヴに重きを置いています。

後半はやはり疾走しますが、

やはりリフが冒頭三曲と比較すると、

やや弱いですね。

前作に入っていてもおかしくない、

ややB級っぽさもある一曲です。

演奏はこれ以上ないくらい上手いです。

#7 迷信の恐怖 – I Ain’t Superstitious – 2:45

ここに来てカバーです。

前作にもカバー曲はありましたが、

全八曲しかないのに、

その内の一曲がカバーってのはどうなんでしょう。
(実は次のアルバムにもカバーがありますが)

古いブルース曲のカバーですが、

このチョイスが面白いです。

メガデスが演奏することで、

完全にスラッシュメタルになっています。

ムステインは楽しみながらやっている雰囲気で、

リラックスして楽しめます。

#8 マイ・ラスト・ワーズ – My Last Words – 4:47

アルバム本編最終曲です。

やはり最後は気合入ってます。

リマスターの恩恵を大きく受けている曲で、

ドラム・ベースが全くの別物のような迫力です。

冒頭の三曲のようにリフが格好良い曲です。

地味ですがベースラインも物凄いです。

もう、なんか無駄に凄いです。

このあたりは、リマスターでないと、

なかなか気づきにくいかもしれません。

メガデスは、

元々コーラスに力が入っているバンドですが、

この辺りはライブも念頭に入れていたのでしょう。

ボーナストラック

ランディ・バーンズ・ミックス

リマスター特典は、

ランディ・バーンズがミックスした四曲です。

Wake Up Dead (Randy Burns mix) – 3:40
The Conjuring (Randy Burns mix) – 5:01
Peace Sells (Randy Burns mix) – 4:00
Good Mourning/Black Friday (Randy Burns mix) – 6:39

当初、ランディ・バーンズがミックスしていた本作は、

発表前にレーベルが変わり、

別プロデューサーになりました。

つまり、このボーナス特典は、

発売されなかったミックスということです。

発売されたミックスと比較してわかるのが、

ボーカルが、

やや楽器の音量に埋れているところと、

全体的に強めのリバーブが

かけられているところでしょうか。

また、いわゆるキメの部分のミックスが甘いため、

全体的に緩い演奏に聴こえるのが面白いです。

これはある意味、生々しくて、

ライブっぽいアレンジに聴こえます。

採点

『Peace Sells… But Who’s Buying?(ピース・セルズ…バット・フーズ・バイイング?)』/ 93点
トトオ
トトオの
オススメ名曲ランキング

1位『Wake Up Dead』
2位『Peace Sells』
3位『The Conjuring』
4位『My Last Words』

リマスターお買い得度 / ☆☆☆☆

総評

初期の代表曲が収められている、

メジャーデビュー作ですが、

全八曲中一曲がカバーのため、

七曲しかオリジナル曲がありません。

有名曲はやはりズバ抜けている出来ですが、

それ以外の曲は、やや地味な印象があり、

アルバム全体で見た完成度は、

まだこれからといった感じです。

終わりに

本作を最後に、

ギターのクリスとドラムのガルは、

バンドを去ります。

彼らのような実力派ミュージシャンを、

バンドメンバーとして採用したところから、

ムステインの求めたバンドの理想形が、

如何にレベルの高いものだったかわかります。

メガデスは、その後も

頻繁にメンバーチェンジを繰り返しますが、

一度も下手なメンバーを入れたことがないですね。

次作は、

完全なメジャー級のバンドになる一歩手前の、

過渡期的な作品です。

【リマスター盤比較!MEGADETH/全アルバムレビュー】メガデス『So Far, So Good... So What!(ソー・ファー、ソー・グッド…ソー・ホワット!)』
トトオです。 前回はメガデスのメジャーデビュー作、 『ピース・セルズ』の、 リマスター盤のレビューでした。 前回記事はコチラです。 今回は、メジャー二作目にして、 過渡期的作品である、 『ソー・ファー、ソー・グッド…ソー・...
 
 

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