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【ソロ作と言わないで】The Prodigy 『Always Outnumbered, Never Outgunned』/なぜか好きなアルバムなんなん⑨

ザ・プロディジー AONO アルバム 写真 ブログ用 好きなんなんなん

トトオです。

今回の「好きなんなんなん」は、ザ・プロディジー『オールウェイズ・アウトナンバード、ネヴァー・アウトガンド』です。

前回の記事はコチラです。

今回の記事のポイントはこちらです。

トトオ
この記事の
ポイント

リアムソロ作と言わないで

在りし日のプロディジーとキース

落ち目の単独公演

私はプロディジーの単独公演に参加したことがあります。

ベスト盤発売に伴う、2006年の来日ツアーでした。

当時は人気が落ち目だったためか、比較的キャパの狭い会場でした。

私にとっては、スタジアムクラスのバンドという印象だったので、至近距離で三人が見られることに驚きました。

マキシムとリアム、そしてキース

マキシムは背が高く、見た目もいかついため、凄まじい覇気に満ちていました。

リアム・ハウレットは、まさに天才というオーラを放っており、神がかり的なプレイには、会場は大盛り上がりでした。

そして、今も思い出されるのは、キース・フリントです。

マキシムとは対照的に、ステージを所狭しと動き回り、ファンサービスに溢れるパフォーマンスには、本当に感激しました。

今回紹介するのは、このツアー直前に発表された通算四作目の、『Always Outnumbered, Never Outgunned』です。

「カニ」の呪縛

「置きに行った」と思われて

プロディジーの最高傑作と名高いのは、1997年の「カニ盤」こと『The Fat of the Land』でしょう。

この作品で時代の寵児となった彼らですが、次作の制作に苦戦します。

まず『The Fat – 』以来、初の新曲として発表された『Baby’s Got a Temper』が酷評されました。

これ、なんとなく今聴いても、酷評された理由わかるんですよね。

『The Fat』から5年も経過していたため、期待は相当大きかったはずです。

しかし、「置きに行った」と思われても致し方ない、既定路線の楽曲でした。
(PVは傑作ですが)

「カニ」との決別

これを踏まえて、新作の方向性を修正することになりました。

その結果、驚くべきことに、マキシムとキースをアルバム制作から外します。

そして、その代わりに様々なアーティストとコラボレーション制を採用しました。

つまり、過去のプロディジーの作品と、完全に決別しようという強い意志の元に、本作は制作されました。

The Prodigy 『Always Outnumbered, Never Outgunned』

本作は、2004年に発表された、プロディジー通算四作目のフルアルバムです。

超豪華なコラボ陣

個性的な女性アーティスト

既述の通りメンバー2人を外して、その代わりに採用したコラボレーション制ですが、参加アーティストが豪華です。

本作の最初のシングルカットはコレです。

PVも曲も最高に格好良いです。

この楽曲を始めとして、本作では女性ボーカルが多用されています。

Spitfire
Girls
Memphis Bells
Hotride

個人的なお気に入りは、Princess Superstarの参加した『Memphis Bells』です。

ちなみにPrincess Superstarは、この曲しかほぼ知りません。
(一応アルバム持っているのですが・・・)

PVが強烈ですが、定期的に聴きたくなる、不思議な魅力のある楽曲です。

ギネス世界一の高速ラップ

参加アーティストにはラッパーも多いため、ラップが強力な楽曲も複数収録されています。

Get Up Get Off
Wake Up Call
You’ll Be Under My Wheels

なかでも『Get Up Get Off』Twistaのラップは圧巻です。

さすが、世界一の記録を持つだけのことはある、超高速ラップは圧巻です。

あの兄弟の参加

本作のコラボの目玉は、オアシスのギャラガー兄弟の参加です。

リアムは歌で、ノエルはベースで参加しています。

私はこの曲を誰が歌っているのか、全く気にせず聴いていました。

言われないと意外とわからないのではないでしょうか。

この曲だけ取り出して聴いたら、プロディジーよりもよっぽどケミカルブラザーズに近い、オーソドックスなロックテイストの楽曲です。

地味ながら妙に癖になる曲ですが、アルバム本編のラストにしては正直少々弱いですね。

プロディジーの「精神」

失敗作と言われるものの

ファースト『Experience』から三作目の『The Fat』まで、プロディジーは凄まじい勢いで進化しました。

 

この二枚を聴き比べれば、数年の間に彼らがどれだけ貪欲に創作活動と向き合っていたか、一目瞭然です。

本作は続く四作目になりますが、既述の通り、大成功した三作目の呪縛を振り切るために、制作体制を変え、さらに作風も変えています。

残念ながら、本作は商業的には失敗作となりました。

しかし、本作の創作に挑むその精神は、まさに初期から続くプロディジーのそれそのものです。

作品としても素晴らしいクオリティは保たれています。

プロディジーに求められたもの

本作の最大の問題点は、

リスナーが本作を、

「プロディジーの新作として捉えたか」

という点でした。

結局のところ、楽曲の良し悪し以前に、

「リスナーが思い描くプロディジーのパブリックイメージから遠かった」

ということが、商業面における失敗の理由ではないでしょうか。

本作の失敗を踏まえ、ファンの求めるプロディジー像を完璧に構築した、次作『Invaders Must Die』で彼らは復活します。

しかし、それに続く作品以降、本作で見られたようなチャレンジングな精神性は、失われてしまったように思います。

トトオ
トトオの
オススメ
ランキング

1位『Girls』
2位『Memphis Bells』
3位『Hotride』

終わりに

いわゆるUKテクノ四天王という括りが日本にはあります。

その中では、オービタルの次にプロディジーが、私は好きです。

他のグループは、まだまだ精力的に活動しています。

そう思うと、キースがああいう最期になってしまったことは、今もって本当に残念です。
(今年はツアー再開するようです)

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