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【オルタナテクノ的名盤】808 State『Gorgeous』/なぜか好きなアルバムなんなん⑮

808ステイト アルバム 写真 ブログ用 好きなんなんなん

トトオです。

今回の「好きなんなんなん」は、808ステイトのアルバム『ゴージャス』です。

前回の記事はこちらです。

今回の記事のポイントはこちら。

トトオ
この記事の
ポイント

名は体を表す!

結論

では、本作の結論を先に述べます。

テクノではなく、オルタナとして聴け!

では行きましょう。

808 StateとZTTレコード

私が808 Stateを聴き始めたのは、2000年代です。とっくに彼らは過去のグループになっていました。

私は2000年代に本格的にテクノ・エレクトロニカを聴くようになったのですが、そこでどハマりしたのがトレヴァー・ホーンです。

トレヴァー・ホーンの記事はまた別に書きますが、彼が設立したZTTレコードのアーティストも好きになりました。

やはりこの辺が一番メジャーでしょうか。

色々聴き漁りましたが、その代表格の一つが808 Stateでした。

今回紹介する『Gorgeous』は、1993年に発表された、彼らの四枚目のアルバムです。

808 State『Gorgeous』 (1993)

洗練度こそ劣るものの

808 Stateの最高傑作は、『ex:el』もしくはその前の『90』が選ばれるでしょう。

非常に洗練されていて、今聴いても古臭さを感じさせません。

『ex:el』の次作に当たる本作は、商業的な成功を収められず、世間的には地味な作品の扱いです。

時流に乗らなかったという点が、本作一番の敗因だと思いますが、中身は決して悪くないです。

『90』や『ex:el』ほどは洗練されていませんが、意欲的に様々な要素を取り込んでいます

オルタナロック色の強化

本作最大の特徴はオルタナティヴロック色の強化です。

特筆すべきは、Echo & the BunnymenのボーカルIan McCulloch参加の『Moses』です。

メランコリックな曲調とボーカルは抜群にマッチしており、そこにのるダンザブルなビートはエキセントリックです。

また、三曲目『Contrique』では、Joy Division『She’s Lost Control』のベースラインを楽曲に取り入れてます。

非常に印象的なフレーズですが、完全に自分たちの曲として昇華させていて、わかる人にはわかる的なアレンジはさすがです。

80年代のオルタナはいまだに根強い人気がありますが、その延長で本作を手に取れば、80-90年代テクノの世界に自然と入り込めるのではないでしょうか。

まさに「ゴージャス」な作風

本作タイトルは『Gorgeous』ですが、名は体を表すと言わんばかりに、派手な楽曲が多い点も特徴です。

シングルカット『10 X 10』はゲストボーカルをフィーチャーしたアゲアゲな楽曲で、ややバブルな香りも感じますが、アルバムのハイライトです。

『One in Ten』UB40の楽曲のリミックスですが、こちらも本作の目玉の一つです。

アルバムカラーにバチっとハマって、元のレゲエっぽさが消えて、これまたオルタナロック風に聴こえてきます。

本作で一番好きな楽曲は、その次の『Europa』です。

前半押しの強い楽曲が続いたあとの中盤の一曲ですが、メランコリックなボーカルきめ細やかな音色が美しい、技量を見せつけた一曲です。

この曲は『ex:el』に収録されていても違和感なかったのではないでしょうか。

「統一感のなさ」が仇に

本作が客観的に見てやや弱い点は、

後半のまとまりのなさ

でしょう。

『Europa』あたりまでは、新機軸を前に出して、強烈にアルバムカラーを打ち出していますが、後半はややまとまりにかけます。
(個別曲は格好良いのも多いのですが)

正直なところ、後半の、いわゆる本来の彼ららしい楽曲を中心に本作が構成されていれば、それはそれでまた趣の違う名盤になったと思います。

しかし、前半と後半の印象が大きく異なる影響で、アルバム全体のカラーがやや鈍く感じられる点は少々残念です。

トトオのオススメランキング

トトオ
トトオの
オススメ
ランキング

1位『Europa』
2位『Moses』
3位『10 X 10』

終わりに

808は活動時期が比較的短く、残した作品もそれほど多くないのがもったいないグループです。

貪欲に作風を変えて、幅広い層にアピールしていった結果、短命になってしまったように思える節もあります。

成功したアーティストでも、成功し続けるのはやはり一段と難しいのでしょう。

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