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【DCも良いけれど】Royal Hunt『Land of Broken Hearts』/ トトオのオールタイムベスト㊲

ロイヤル・ハント アルバム 写真 ブログ用 オールタイムベスト

トトオです。

今回のオールタイムベストは、ロイヤル・ハント『ランド・オブ・ブロークン・ハーツ』です。

前回の記事はこちらです。

今回の記事のポイントはコチラです。

トトオ
トトオ

ロイヤル・ハントはDCだけじゃない!

冬の時代に咲いた花

90年代中盤、私がメタルを聴き始めた当時、メタルは冬の時代を迎えていました。

マーケットはオルタナティヴロック全盛で、旧態然としたメタルは完全にブームから外れました。

大御所は軒並み、トレンドに影響を受けた作品を発表しました。

結果、元々彼らのファンだったハードロックメタル好きからは叩かれる、そんな地獄のような状況です。

そういった冬の時代だからこそ、自分達のスタイルを貫いた中堅バンドが、シーンを下支えしました。

そんなバンドの一つが、ロイヤル・ハントです。

Royal Hunt『Land of Broken Hearts』(1992年)

今回紹介するのは、ロイヤル・ハントが1992年に発表したデビューアルバム『Land of Broken Hearts』です。

トトオ
トトオ

本作の特徴3つ!

完成され過ぎたデビュー作
DCにはないヘンリックだけの魅力
パフォーマンスに走らない賢人

完成され過ぎたデビュー作

本作はロイヤル・ハントのデビュー作です。

全10曲にボーナス2曲加えた、合計12曲収録されています。

この作品の凄まじさは、ボーナスを含めた12曲全て名曲というところです。

捨て曲なしの名盤という言葉は、まさにこのような作品にこそふさわしいです。

シンセのキラキラがネオクラシカルな『Running Wild』
聴けば一発で覚えられる『Easy Rider』『Flight』
今やガキ使しか思い出されない『Martial Arts』
コーラスが気持ち良い『Heart of the City』
荘厳な表題曲『Land of Broken Hearts』
ラストの名曲『Kingdom Dark』

さらに、ボーナス二曲が、オマケとは信じられないクオリティの『Stranded』『Day In Day Out』です。

ここまで文句なく名曲だけで構成されたアルバムは、ハードロックメタル界広しと言っても、珍しいでしょう。

彼らは本作があまりにも完璧すぎたため、そのあとのキャリアで苦労したように感じます。

DCにはないヘンリックだけの魅力

デビューから、次作『Clown in the Mirror』までは、ヘンリック・ブロックマンという初代ボーカルが務めました。

彼は歌唱力不足という理由で、実力派のD. C. クーパーと三作目以降入れ替わります。

確かに、彼はセカンドで力量不足が露呈してしまっており、客観的にも交代やむなしと言えます。

この曲なんか、DCが歌うと違いが明白です。

しかし、ヘンリックにしかない魅力は、確かにありました。

彼はDCほど声量はありませんが、ややハスキーで、独特のセクシーな声色の持ち主でした。

初期のロイヤルハントの楽曲は、コンパクト且つキャッチーなものが多く、彼のボーカルは抜群にマッチしました。

初期の小粒でも光る名曲は、彼の歌唱だからこそ映えたのではないでしょうか。

パフォーマンスに走らない賢人

デビュー作でありながら、素晴らしい完成度の本作ですが、本作が名作となった重要なポイントがあります。

それは、

バンドがテクニカルな技量を備えていても
楽曲の肝は、テクニックではなくメロディーである

という点です。

アンドレ・アンダーセンは、ハードロックメタルというジャンルでは、頂点のテクニックを備えた天才的なキーボードプレイヤーです。

そのため、デビュー作をよりセンセーショナルなものにするために、彼のプレイをもっとフィーチャーした作りにする選択肢もあったはずです。

しかしながら本作は、全ての曲の肝はあくまで歌であり、そのメロディーとしています。

その上で、要所要所に必要最低限、キーボードやギターのキラーフレーズを挟んでいます。

一般的にネオクラシカル系のバンドは、テクニックを前面に出すことが多い印象です。

本作のように、バランスを重視した作品を作ろうとすると、入念に方向性を定めておく必要があり、ここに天才の凄みを感じます。

彼らはその後、確実にバンドとしてスケールアップしていきます。

しかし、多くのリスナーが求める最大公約数的なロイヤル・ハント像は、この初期の方向性だったのではないでしょうか。

オススメ名曲ランキング

トトオ
トトオの
オススメ
ランキング

1位『Flight』
2位『Kingdom Dark』

3位『Stranded』

終わりに

このような、メタラーしかまず知らない、嘘みたいによくできた作品を聴くと、当時のメタルという音楽シーンの層の厚さを感じます。

それにしても、シンデレラやスキッド・ロウのように、ファーストにマジックがかかったバンドは、あとで苦労するケースが多いように思えるのは気のせいでしょうか。

コメント

  1. ぼく、ブースカれす より:

    ベテランプロレスラーの蝶野正洋さんのテーマ曲原曲は、このファーストに入っているのですね😊

    • トトオ より:

      >ぼく、ブースカれすさん
      ですね~。これ以上ないくらい入場曲に相応しい曲ですね(笑)

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