トトオです。
今回のオールタイムベストは、ウィーザーの『ブルー・アルバム』です。
前回の記事はこちら。
今回の記事のポイントはこちらです。
ポイント
メタラーこそ聴くべき!な満点の作品
結論
まずは結論です。
では、いきましょう。
ウィーザー、誰?
メタラー知名度ゼロ説
私は90年代後半にウィーザーを知りました。当時メタラーでしたが、色々なジャンルも自分なりに聴くようにはしていました。
しかし、私含む私の界隈(メタラー率高め)では、ウィーザーのウィの字も一切出てきませんでした。
私はメタル系の雑誌を複数購読していましたが、そこでも当然ウィの字も出てきませんでした。
(メタルでウィだと、ウィッチェリーとか?)
いやー、格好良いです。
それはさておき、では、私がなぜウィーザーを知ったのかというと、コピーバンドを見かけたからです。
原曲も知らぬまま
ウィーザーのコピーバンドを見て、「この格好良い曲はなんだ?」と気になりました。
確認すると、ウィーザーというバンドらしいのです。(曲は確か『Say It Ain’t So』と『Buddy Holly』)
すぐにその曲が入っているアルバムを買って、衝撃を受けました。
Weezer『Blue Album』(1994)
プロデューサーの慧眼
本作は色んなジャンルに分類されるようですが、私の感覚ではオルタナティヴ・ロックがしっくりきます。
音作りがシンプルで、その音の重ね方が非常に丁寧で、過度な装飾は皆無です。
結果、曲のメロディーや構成で「聴かせる」作品に仕上がっています。
この適切なアレンジは、彼らの魅力を最大限引き出しており、プロデューサーの慧眼と言えるでしょう。
(ザ・カーズのリック・オケイセック)
本作は、全米だけで三百万枚も売れたようですが、
ということを、この一枚で完璧に証明しています。
メタラーとの親和性
メタラーとはメタルが好きな人のことです。そして、そのメタルの歌詞は、基本的にマッチョです。
メタルからハードロック寄りになると、マッチョ度が薄まりワイルド・セクシー度が高まります。
これは私の偏見ですが、メタラーはどちらかというと、マッチョやワイルド・セクシーからは遠いタイプの人間が多いのではないでしょうか。
インドアで、内向的で、おとなしい、これらが私の知るメタラーの特徴です。(当然私も含む)
ウィーザーの歌詞は、まさにこのメタラーの性質に、極めて近いメンタリティをベースにしています。
リスナーが、必ずしも音楽に自身を投影させる必要はありません。
しかし、本作のいわゆる非モテ的な歌詞の刺々しさは、自宅にこもって大音量でデスメタルを聴くようなメタラー(偏見)にこそ、刺さるのではないでしょうか。(だからこそ聴きたくないかもしれませんが)
80年代ポップの伝道師
本作は、アレンジはシンプルで、曲の中身で勝負しています。
その肝心の曲は、80年代のポップ・ロック的なキャッチーさが下敷きになっています。
この辺りは、同時代に同レーベルで活躍した、先輩格に当たるニルヴァーナと酷似している点です。
結果的に、ニルヴァーナは短命のバンドとなりましたが、ウィーザーは息の長いバンドとなりました。
最近、彼らはカバーアルバムを出しました。
彼らのルーツがわかると同時に、彼らがこの三十年でどれだけレベルアップしたのか、聴けば一発でわかります。
これを聴くと、もしニルヴァーナが続いていれば・・・?なんてこともつい想像してしまいます。
(ちなみに、ボーカルのリヴァースはメタルの影響も公言)
「次に期待を持てないほど」の完璧さ
私はウィーザーの他の作品を全く聴きません。なぜかほとんど興味が持てず、本作ばかりもう20年くらいずっと聴いています。
これくらい凄い曲は、まああんまり聴いたことがないです。
初めて聴いた作品が良かった場合、私はそれ以外の作品にどんどん掘り下げるタイプなので、我ながら不思議でした。
今回考えて思い当たったのが、
かもしれません。
そもそも本作以降の作品を知らないので、本作よりも素晴らしい作品が存在する可能性はあります。
しかし、あまりにも本作が完璧すぎるので、これ以上の作品と出会う可能性が低い、と直感的に感じた結果、興味が高まらない、といったところでしょうか。
一枚目に聴いた作品が、「良い曲がいくつかあって、これから伸びしろがありそう」といった感じなら、こうはなりません。
本作は誇張抜きに、それほどにも完璧な作品で、満点を付けても良いと思える、極めて希少な一枚です。
トトオのオススメ名曲ランキング
オススメ
ランキング
1位『Only in Dreams』
2位『Say It Ain’t So』
3位『Buddy Holly』
終わりに
例えば、本作に近い作風のパワーポップ的なバンドの作品も多少は持っていて、お気に入りのバンドもあります。
しかし、アルバム中二、三曲は良いけど他はちょっと、というバンドがあまりにも多いです。
本作は、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』あたりと肩を並べる、伝説的な名盤だと思います。
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