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【ランディは悪くない!】Mötley Crüe 『New Tattoo』/なぜか好きなアルバムなんなん①

モトリー・クルー アルバム 写真 ブログ用 好きなんなんなん

トトオです。

地味だし、人気がないのはわかるけど、

個人的にはなぜかお気に入りの作品を紹介します。

題して、

「トトオのなぜか好きなアルバムなんなん」です。

第一回は、

モトリー・クルー『ニュー・タトゥー』です。

モトリー・クルーというバンド

LAメタルの代表的なバンドです。

まあ、メタラーで知らない人はまずいないでしょう。

すでに解散してしまいましたが、

キャリアは非常に長く、三十年以上です。
(と思ったら、
 また再結成していることを今知りました。
 あんなにドラマチックに解散したのに…)

特別好きなバンドではないのですが、

なぜか定期的に聴きたくなるバンドで、

来日公演も二回見ています。

私が特に彼らに面白みを感じるのは、

いわゆるLAメタルからスタートした彼らが、

王道アメリカンハードロックで大成功し、

その後の90年代以降に発表した作品たちです。

彼らの代表曲は、

ほぼ80年代に集約されてしまうのですが、

90年代以降メンバーが流動的な時期の作品は、

どれもカラーが違っていて、非常に興味深いです。

彼らの作品は、売れてない時期の作品ほど面白い、

というのが私の持論です(作品によりますが)。

90年代以降のモトリーの格好良さ

今回紹介する『New Tattoo』は、

2000年に発表されました。

90年代のモトリーの作品は、

ヴィンス・ニール脱退後の作品である

94年の『Mötley Crüe』と、

ヴィンス復帰後の、

97年の『Generation Swine』です。

どちらも非常に挑戦的な作風で、

内容は悪くないものの、

セールス的には振るいませんでした。

しかし、その直後のベストアルバム用に、

新曲ニ曲が収められましたが、

これぞまさに新生モトリーという出来で、

誰もが満足できる楽曲でした。

さて、ではこのあとどんな作品が聞けるのか?

とファンを期待させた後、

ドラムのトミー・リーが刑務所に入る、

という驚きの事件が起きます。

そのまま彼はバンドを去り、

バンドはオジー・オズボーンバンドの

ランディ・カスティロを迎えて、

本作を発表します。

Mötley Crüe 『New Tattoo』(2000)

好きなところ

キャッチーで素直に楽しいモトリー・クルー
80年代テイストあふれるコンパクトな楽曲

本作の前作に当たるのは、

ヴィンス復帰作『Generation Swine』です。

かなり実験的な作品で、

オルタナティブメタルとでもいうような、

当時の最先端の音楽シーンを反映した作風でした。

個人的には、こういう作品があるからこそ、

モトリーが他のバンドより格上だと思うのですが、

やはり評価もセールスも厳しかったようです。

『New Tattoo』はその三年後に出されましたが、

楽曲がシンプル且つストレートになりました。

格好良いギターリフとキャッチーなサビという、

彼らの80年代の作風に似ています。

お気に入りの楽曲として、

Hell On High Heels
Treat Me Like The Dog I Am
1st Band On The Moon
Porno Star

など、いわゆるラジオ向けと言えそうな、

コンパクト且つキャッチーな楽曲が揃います。

90年代の作品をすっ飛ばして、

『Dr. Feelgood』の後に発表されていたら、

また彼らは全然違うキャリアを歩んだはずです。

残念なところ

ドラムのサウンドプロダクション不良
「これ」といった曲がない

既述の通り、本作発表前に出たベストアルバムに、

オリジナルの新曲が二曲入っていましたが、

これがとにかく格好良かった。

オリジナルメンバーが揃っている上に、

ヘヴィなギターサウンドと、

グルーヴ感あふれるリズム隊のプレイに、

やや切ないメロディをヴィンスが歌います。

この二曲と比較すると、

本作は全体的に音がしょぼいです。

シンプルで生々しい、と言えなくもないですが、

とにかく迫力に欠けます。

特にドラムが深刻で、

広がりに欠ける薄っぺらい音で、

全然目立ちません。

これは、ランディに問題があるわけではなく、

プロデューサーが原因だと思います。
(マイク・クリンク)

少なくとも、オジーバンドでは、

ランディは素晴らしいプレイを披露していました。

また、良い曲があると書きましたが、

「これ」といったキラーチューンがないのが、

本作の厳しいところです。

それこそ、ベストに収められた、

あの新曲のような楽曲であれば、

アルバムの目玉になったはずですが、

シングルの『Hell On High Heels』はやや弱い。

タイトル曲『New Tattoo』も悪くはないけど…、

という感じです。

この作品のあと、またトミーが戻って、

またベストを出しますが、

そこにまた二曲オリジナルの新曲が入ってて、

またこれがめちゃ格好良いから、どうなってるの?

という感じでした。
(あと、どんだけベスト出すの?と)

2000年の来日公演

このアルバムのツアーを当時見に行きました。

ランディはおらずその代わりに、

サマンサ・マロニーがプレイしていました。
(ホールでも活動)

会場は空席が目立つにも関わらず、

私はかなり後ろの方の席で、

残念だったのを覚えています。

このツアーでは、

彼らは一公演13曲ほどしか演奏しなかったため、

BURRN!でも(悪い)ニュースになりました。
(代役のサマンサが、
 短時間で曲を覚えきれなかった?)

それはさておき、

ランディはその後病気で夭折してしまいますが、

彼の生のプレイを見られなかったのは、

今でも残念です。

曰く付きジャケットの謎

この作品のタイトルは『New Tattoo』ですが、

ジャケットはそれに因んだものになっています。

実はこのジャケットデザインは、

アイアン・メイデン

ブルース・ディッキンソンのソロ楽曲、

『Tattooed Millionaire』のジャケットを

モチーフにしています。

そもそも、

ブルースの『Tattooed Millionaire』の歌詞は、

ニッキーのことを書いています。

「タトゥーをした大金持ち」だけだと、

誰のことかよくわかりませんが、

実際の歌詞の内容は、

ブルースの奥さんとニッキーが不倫したことに、

ブチ切れて書かれたものだそうです。

詳細はニッキーの自伝に色々書いてあるそうです。
(私は未読)

終わりに

2005年のリユニオンツアーも見に行きましたが、

トミーも含めて最高のライブを見せてくれました。

このライブで印象的だったのは、

前座のバックチェリーが、

気の毒なくらい音が絞られていたのと、

モトリーのライブ後半にポロリがあったことです。

確かトミーかニッキーのどちらかが、

ステージを離れて、バックステージに行って、

ハンディカメラを持って色々撮影して、

それが会場に映し出される一幕だったのですが、

一瞬下半身丸出しで映し出されて、

会場大盛り上がりでした(どんなバンドや)。

モトリーはその後、

『Saints Of Los Angeles』という作品で、

オリジナルメンバーがまた集いますが、

個人的に楽曲は『New Tattoo』の方が好きです。

また再結成したのなら、

来日公演が見たいですね。

コメント

  1. ひーちゃん より:

    こんばんわ
    いつも楽しく拝見させてもらってます。
    僕は最近久しぶりにモトリーにはまった30代の者です。
    タイムリーな記事で嬉しいです!

    僕は20歳くらいの時にセインツ・オブ・ロサンゼルスでモトリーに触れました。
    そして最近またモトリー復活の話をニュースで見てブックオフ等でアルバムを安く集めてまして今まさに色々と聴いています。

    このニュー・タトゥー、まだ買ってはいませんが近所のブックオフで500円で売られいて、買おうかどうか迷ってましたが、今度買うことにします!(29日ブックの日に安く買いますw)

    ちなみに僕は今現在オリジナルアルバムはニュータトゥーとモトリークルー以外持っていますがその中でもジェネレーション・スワインが一番好きです。従来のファンからは好まれてないようですが、いかにも90’sな感じの雰囲気とグランジっぽい音が僕にしてみたらたまりません。今度機会がありましたらまた記事にして頂きたいです!

    • トトオ より:

      ひーちゃん様

      コメントありがとうございます。この記事がタイムリーとはなかなか珍しいですね(笑)。
      その値段なら早く買った方が良いです、『ニュー・タトゥー』!

      『ジェネレーション・スワイン』格好良いですよね。モトリーの凄さを改めて感じる作品だと思います。またいつか記事にさせていただきます。

      • ひーちゃん より:

        トトオさん、返信ありがとうございます!

        ちなみに僕は他にも色んなバンドとか聴いていますが、メイデンの中でもXファクター推しなのは好感持てました!僕もあのアルバム大好きなんです!ダークな作風がたまりません。
        少し親近感さえ沸いてますw

        世間では駄作・迷盤扱いされてる作品が結構自分の中では好きだったりするんですよねえ。
        ジューダスのティムリッパー時代とかブルースディッキンソンのスカンクワークスとかロブハルフォードのソロ作品とか。

        これからもトトオさんのたくさんマニアックな作品の考察、レビュー楽しみにしてますので今後とも楽しみにしてます!

        • トトオ より:

          ひーちゃん様

          そうなんですよ。迷盤扱いされているやつって、実は攻めた作品が多くて、面白いやつが多いんです。
          今後も、普段あまり陽の目を見ることがない音楽を中心にレビューしていきます(笑)

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