こんにちは。トトオです。
今回は、
SOFT BALLET/ソフトバレエの、
アルファレコード時代の作品を、
オススメ順に記載します。
時期は未定ですが、
ビクター時代・ワーナー時代も、
いずれ書きます。
森岡賢氏の追悼の意味も込めて書きますが、
彼が亡くなってから、
すでに三年が経過していることに気づき、
改めて、
時の流れの速さに驚きました。
この記事は、以下のような方におすすめです。
怪しい三人組が好きな方
平沢進・P-MODELが好きな方
SOFT BALLET/ソフトバレエについて
メンバー構成
キーボード/ギター:藤井麻輝
キーボード:森岡賢
の三人で、1986年に結成されたアーティストです。
ライブではサポートミュージシャンを多く入れていましたが、
この人脈が、
平沢進/P-MODELや、
大槻ケンヂ/筋肉少女帯とつながります。
当時は、対バンなんかもしていたようですね。
作詞はボーカルの遠藤氏が、
作曲は藤井氏、森岡氏が担当します。
作風
藤井氏はエキセントリック且つ実験的な作風で、
森岡氏はポップでキャッチーな作風だったので、
アルバム全体で見ると対照的な曲で構成され、
面白いバランスになっていました。
二人が書いた曲に、
遠藤氏が詞を乗せて歌います。
彼の声はかなり低く、
怪しい雰囲気があり、
独特のムードがあります。
彼らは楽曲もさる事ながら、
見た目もかなり奇抜で、
当時の音楽シーンでも、
異質だったようです。
ライブの映像は、
youtubeでもみられますが、
踊り狂う森岡氏と、
微動だにしない藤井氏の、
コントラストが面白いです。
三人とも美形なので、
女性ファンも多かったですね。
おすすめアルバムランキング(アルファ時代)
まずは第3位から!
第3位 / 愛と平和(1991年発表)
ソフバの世界観 / ☆☆☆☆
91年発表の3作目です。
作曲のバランスは、
藤井麻輝 : 6
と、藤井氏やや多めです。
初っ端が藤井氏の、
『SAND LOWE BEAT MIX』です。
売る気あるんかい、と思うくらい、
一曲目からダークな曲調ですね。
当時の世相は、
日本はバブル崩壊直後、
且つ湾岸戦争が始まった時期で、
そのムードが影響したようです。
二曲目はタイトルもそのまま、
『VIRTUAL WAR』です。
この冒頭の二曲で、
作品全体の雰囲気が決まったように思います。
そもそも、アルバムタイトルからして、
『愛と平和』ですからね。
この曲は、ギターがもう少し太くて、
低音を分厚くすると、
インダストリアルメタルと言えますね。
ドイツのKMFDMあたりが近いです。
その後に続く森岡氏の曲は、
それまでの作品の延長線上にあり、
順当にスケールアップしてる感じです。
アレンジの幅が広がっており、
聴き応えありです。
『AMERICA』は、
モロにDepeche Mode/デペッシュ・モードですね。
良い曲ですが、正直これ聴くと、
『Personal Jesus』を聴きたくなります。
ジュリアナ東京がブームになった時期ですが、
『FINAL』はイントロが、
まさにそんな感じの曲ですね。
雄叫びが入っていたら、2 Unlimitedのようです。
(曲全体としてみると、そうでもないのですが…)
『TEXTURE』あたりは実験的で、
琉球民謡のようなメロディです。
当時はかなり斬新だったのではないでしょうか。
遠藤氏の歌は、
これまでとそれほど大きく変わりませんが、
歌詞の表現力が豊かになりましたね。
彼の歌詞が、
曲の魅力をさらに引き出しています。
アルバム全体として、
アーティストの拘りの強い作品で、
初心者にはあまり向いてないですね。
(悪い作品という意味ではないです)
当時、邦楽では、
『ラブ・ストーリーは突然に』とか、
『愛は勝つ』が売れていた時期に、
彼らはこのアルバムで、
オリコンチャート入りしたわけです。
アーティストとして、
相当な信念と、矜持があったのだと思います。
個人的にも好きな第2位!
第2位 / DOCUMENT(1990年発表)
超名曲入り / ☆☆☆☆☆
90年発表の2作目です。
藤井麻輝 : 6
というバランスで、
こちらも藤井色やや強めです。
アルバムとしての完成度は、
次作の『愛と平和』が、
上だと思います。
ですが、初心者向けとすると、
こちらがオススメです。
なんせ、
『TWIST OF LOVE』と、
『AFTER IMAGES』が、
入っていますから。
『TWIST OF LOVE』は、
アコギバージョンですが、
オリジナルよりこっちの方が私は好きです。
暗黒ポップとでも言いましょうか、
やたら暗いのにポップで、
美しいメロディーが耳に残ります。
ネットが普及する前に、
VHSでPVを見ましたが、
映画版『ドグラ・マグラ』のような、
サイコな雰囲気で痺れました。
(今見ると、デヴィッド・ボウイぽいな、
と思いますが)
『AFTER IMAGES』は、
ソフバの最高傑作だと思います。
バラードですが、本当に美しい曲です。
少ない音で構築されており、
音と音の隙間で表現する、といった感じですね。
とにかく、
まずはこの二曲を聴いてもらいたいですね。
このアルバムには、
ピコピコ音が妙に明るい
『ESCAPE』があったり、
アルバム通して聴くと、
やや統一感に欠けますが、
超名曲が入っているので、
それだけで聴く価値があります。
堂々の第1位は!
第1位 / EARTH BORN(1989年発表)
聴きやすさ / ☆☆☆☆☆
89年発表のメジャーデビューアルバムです。
藤井麻輝 : 4
というバランスのため、
全体的にかなりポップです。
このアルバムは、
とにかく一曲目『BODY TO BODY』ですね。
サビが「からだからからだへ〜♪」です。
当時としても、
やはりダサかったのではないでしょうか。
私が聴いていると、
周りの音楽好きからは、
やや小バカにされました。
しかし、
これは間違いなく代表曲ですね。
このアルバムは、
藤井氏の曲もかなりポップで、
『HOLOGRAM ROSE』とか、
『SPINDLE』あたりは、
森岡氏の曲と、それほど大きくは違いません。
初心者向けとしては、
『BODY TO BODY』と、
表題曲の『EARTH BORN』でしょう。
のちの遠藤氏の歌詞と比べると、
表現力は今一歩という感じがしますが、
やはりソフトバレエは、
彼の詞がバンドのカラーを決めていた、
と改めて感じます。
終わりに
森岡氏が先日若くしてなくなりました。
(といっても、もう三年も前ですが)
ソフトバレエとしての実際の活動期間は、
実はそれほど長くなかったわけですが、
彼らの作品は、
未だに唯一無二だと感じます。
平沢進氏が、活動晩年にして、
昨今人気を博していることもあり、
今の時代なら、
ソフトバレエの作品の奥深さも、
改めて理解されるのではないでしょうか。
アルファ時代の作品は、
どれも手に入りにくい状況ですが、
『SOFT BALLET 1989-1991 the BEST』は、
アルファ時代の曲をリマスターしたベストで、
これだけは正規に流通しています。
未発表版の二曲もあり、
オススメです。
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