トトオです。
今回は、人類史上最強の変態ミクスチャー・ロックバンド、ミスター・バングルの『全アルバム オススメランキング』を紹介します。
ちなみに、彼らに関しては、以前こんな記事も書きました。
この記事のポイントはコチラです。
狂気の天才!マイク・パットンと仲間たち
1分で知る!Mr. Bungle
1980年代から活動する、アメリカのロックバンドです。
彼らはそもそも決まった型の楽曲がない上に、作品毎に作風を変えるため、ジャンル分けが難しいです。
「とにかく聴いたことのないミクスチャーロック」、とくらいしか言いようがありません。
(ロックなのかどうかもよくわからない)
全くコマーシャルではない音楽性の彼らですが、メンバーにフェイス・ノー・モアのマイク・パットンが在籍することから、90年代に一躍有名なバンドになりました。
彼らの活動は、三枚のアルバムが発表された90年代に、ほぼ集約されます。
Disco Volante (1995)
California (1999)
今回は、その三枚のオリジナルアルバムに絞って、ランキング形式で紹介します。
Mr. Bungle オススメアルバム ランキング
第3位 Mr. Bungle (1991)
第3位は、91年発表のファースト『Mr. Bungle』です。
当時、飛ぶ鳥を落とす勢いのFaith No More(以下FNM)で、ボーカルを務めるパットンによる別プロジェクトということもあり、大変注目されました。
しかし、その中身はとんでもない代物です。
基本的には、ハードコアメタルとスカやファンクをミックスした楽曲がベースです。
しかしそれに加えて、ジャケットに描かれるような、サーカスや見せ物小屋の、フリーキーなアレンジを全編に施しています。
一言で現すと、
サーカス・ハードコア・ファンク・メタル
とでもいう作風です。
(一言で言えてませんが)
ほんの一部キャッチーな楽曲もありますが、それを除けば、全体を通して徹底的にリスナーの期待を裏切る、超アバンギャルドな作品です。
元ドリーム・シアターのマイク・ポートノイは、本作を真のプログレッシブ・ロック名盤と称賛しています。
1位『Squeeze Me Macaroni』
2位『Quote Unquote』
3位『Carousel』
第2位 Disco Volante (1995)
第2位は、95年発表のセカンド『Disco Volante』です。
彼らの作品の中でも、カオス度は随一で、まず常人に理解することは難しい作品となっています(褒めてます)。
前作と比較して、ノイズやピーキーな電子音が激増し、ディストーションも尖りまくっています。
しかし、楽曲毎の振り幅が大きくなった分、前作よりも「わかりやすさ」は向上しています。
グラインドコアやデスメタルが好きな人には、比較的楽しみやすい一作です。
中東の宗教っぽい演出があったり、タンゴを取り入れてみたり、前作以上に奇天烈な展開も盛り沢山です。
ここまでハチャメチャにやっても、一つの作品としてきちんとまとまっているのは、パットンというボーカルの存在感によるものといえるでしょう。
1位『Desert Search for Techno Allah』
2位『Carry Stress in the Jaw』
3位『The Bends』
第1位 California (1999)
映えある第1位は、1999年発表の三作目『California』です。
この作品は元々、レッド・ホット・チリ・ペッパーズの作品と、
同じ日に
同じレーベルから
発売する予定でした。
その結果、大トラブルに発展した、という曰く付きの作品です。
前作で、ありとあらゆる音楽ジャンルをぶち込んだ、究極のミクスチャー作品を作り上げた彼らですが、本作は全く異なる作風でありながら、彼らの最高傑作です。
ジャンルとしては、ウエスタンミュージックに分類されるようです。
レイドバックしたムードに、甘いボーカルハーモニー、そして丁寧なストリングスで作品が彩られています。
いきなり大きくシフトチェンジしたにも関わらず、個々の楽曲のクオリティは尋常ではありません。
さらに、トータルの完成度も高いところは、彼らのミュージシャンとしての実力の証明と言えます。
このライブの観客の空気と言ったら・・・。
ボーカルがパットンでなければ、とても前作と同バンドとは思えない作品です。
しかし、作品の根底には、ある種の冷めた狂気が渦巻いていて、そのあたりに「Mr. Bungleらしさ」はやはり感じられます。
1位『The Air-Conditioned Nightmare』
2位『Pink Cigarette』
3位『Sweet Charity』
終わりに
私はこれまで、それなりにカルトな作品も聴いてきたつもりですが、Mr. Bungleほど「クール」で「痛快」なカルトバンドは他にありません。
FNMが徐々に「普通のバンド」になっていったため、バランスを取ってMr. Bungleが相対的に過激化したような気もします。
ちなみに、2020年にはまさかの新作(但し初期作品の再録)を発表し、活動再開してファンを驚かせました。
スコット・イアンや、デイヴ・ロンバードが参加して、S.O.D.のカバーまで入ってるという強烈なシロモノです。
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