こんにちは。トトオです。
先日は、Metallica/メタリカの、
初心者向けアルバムベスト3を書きました。
今回は、
Megadeth/メガデスの初心者向けアルバムを、
紹介します。
現在、メガデスのリーダーである、
Dave Mustaine/デイヴ・ムステインは、
癌で闘病中です。
メガデスのファンが少しでも増えて、
彼を応援してほしいです。
今回の記事は、
以下のような方にオススメです。
マーティ・フリードマンはテレビで見た
元メタリカという経歴ってどうなの?
デイヴ・ムステインの経歴
メガデスは、
元々メタリカのギタリストだった、
デイヴ・ムステインが、
メタリカを辞めたあと、
結成したバンドです。
なんとなく名前が似てますよね。
メタリカとメガデス(そうでもない?)。
デイヴは初期メタリカでは、
曲作りに大きく貢献していましたが、
素行不良のため、
デビュー前にクビになりました。
当時のエピソードは、
なかなか笑えるものが多く、
「ジェイムズ(メタリカ)のギターに、
デイヴの愛犬がウ〇コをして、
ジェイムズがキレてその犬を蹴ったら、
それにデイヴがキレてジェイムズを殴った」
とか、今聞くとアホらしくて、
心温まりますね。
(そもそも、普通スタジオに犬連れていくか?
と思いますが・・・)
デイヴは後に、
「俺をクビにしたあと、
奴らは、上手いギタリスト
(後任のKirk Hammett/カーク・ハメット)
を入れた」
とか、言ってましたが、
デイヴは作曲の面でも、
ギタープレイの面でも、
超一流だと思います。
(少なくとも、カークよりは上手い)
メガデスのメジャーデビュー後は、
元メタリカという経歴のおかげもあり、
急激なスピードで売れていきました。
ただし、彼らの前には常に、
超人気のメタリカが走り続けており、
どうしても比較されてしまいました。
現在のメタリカのファンは、
メタルというジャンルに、
こだわらないファンが多いでしょう。
一方、
メガデスは、
やはり、一メタルバンドとして、
認識されていると思います。
このあたりが、
メタリカがメガデスよりも、
人気で勝る理由ではないでしょうか。
メタルは聴かないけど、メガデスは聴く、
というケースは少ないと思います。
しかし、彼らは、
メタルというジャンルにおいては、
世界最高のクオリティで、
第一線を走り続けています。
それでは、
ベスト3のアルバムを紹介します。
一番売れた3位!
第3位
サウンドクオリティ / ☆☆☆☆
バンドの安定感 / ☆☆☆☆
3位でかなり迷いました。
メガデスはメタリカと違い、
長いキャリアのどの時期でも、
高いクオリティの作品を出し続けています。
彼らの黄金期は、このアルバムを発表した、
Dave Mustaine/デイヴ・ムステイン
ギター:
Marty Friedman/マーティ・フリードマン
ベース:
David Ellefson/デイヴィッド・エレフソン
ドラム:
Nick Menza/ニック・メンザ
というラインナップの時でしょう。
この時期に最も売れたのが、
このアルバムです。
この時期のメタリカが、
「速くて長い曲」から、
「遅くて重い曲」に路線変更しましたが、
彼らも似たような傾向があります。
「それまで速くて長く」て、
尚且つ「難しい曲」を売りにしていましたが、
このアルバムで大きく変わりました。
一番のポイントは、曲の軸を、
ギターから歌にシフトさせた、
ことでしょうか。
元々彼らは、
ギターリフを中心に構成した曲作りでしたが、
このアルバムではその基本は残しながら、
余分な要素は極力減らして、
歌のメロディに重きを置いています。
元々演奏は上手いのですが、
このアルバムではそれをアピールしすぎることなく、
全体のバランスを大切にしています。
特にこの曲辺りは顕著ですね。
(なぜかアンプラグドですが・・・)
時代の後押しもあり、この作品は、
彼らの最大の成功作になりました。
『Hidden Treasures/ヒドゥン・トレジャーズ』という、
彼らのコンピレーション盤に、
このアルバムの数曲のデモ版が収録されています。
デモ版のギターソロは、
完成版よりかなり長いです。
個人的にはそっちの方が好きなのですが、
つまり完成版は、
「ギターソロを意図的に短くした」
ということです。
良い曲ばかりのアルバムですが、
一曲オススメするなら、
『Architecture of Aggression/
アーキテクチャー・オブ・アグレッション』
でしょうか。
ギターリフ、歌、構成、
この時期のメガデスの完成形ですね。
ムステインの独特のくせのある歌唱も、
さらに上手くなっています。
インテリクチュアルな2位!
第2位
オリジナリティ / ☆☆☆☆
マーティのギタープレイ / ☆☆☆☆☆
2位は、彼らの人気作です。
メタリカの
『Master Of Puppets(メタル・マスター)』
と双璧をなす、
スラッシュメタルの名盤です。
黄金期のラインナップで、
初めて出したアルバムで、
とにかく演奏が上手いです。
複雑な曲構成で、
「インテリクチュアル・スラッシュメタル」
という、
当時の彼らの肩書きに、
ふさわしいですね。
(当時はそう呼ばれていました)
しかし、改めて聴き直すと、
インストパート(楽器のみの演奏)の多さに、
驚かされます。
メロディックですが、
ダサくならないところに、
やはりセンスが感じられます。
全体的な音は、
次作の『破滅へのカウントダウン』ほど、
洗練されていませんが、
この一つ前の作品
『SO FAR, SO GOOD… SO WHAT!』よりは、
かなりストレートな、
ディストーションサウンドですね。
一番の人気曲は、一般的には
『Tornado Of Souls/トルネード・オブ・ソウルズ』
だと思いますが、
個人的には『Hanger 18/ハンガー18』を推します。
ギターリフ、歌メロ、ギターソロ、曲構成、
どれを取っても、
世界最高のスラッシュメタルソングです。
特に、後半のギターソロの掛け合いがすごいです。
ムステインとマーティ、
それぞれのギタースタイルが異なっていて、面白いです。
(PVではカットされているので要注意)
ちなみに、
『トルネード・オブ・ソウルズ』では、
マーティがメタル史上、
最高のギターソロを披露しています。
公式では、マーティのソロはアップされておらず、
現ギターの、
Kiko Loureiro/キコ・ルーレイロ(元Angra)が、
マーティのソロを完コピする動画があります。
マーティも天才ですが、
キコもとんでもない天才ですね・・・。
メタル不毛の時代に輝いた1位!
第1位
ムステインの歌唱力 / ☆☆☆☆☆
バンドワークの素晴らしさ / ☆☆☆☆☆
1位は、
黄金期ラインナップ最後の作品、
になりました。
スラッシュメタル風な曲はほとんどなく、
歌メロやアレンジに力を置いた作品です。
『破滅へのカウントダウン』から続いた、
歌モノメガデスの最高傑作です。
しかしギターリフも、
相変わらず素晴らしいものが多く、
これまでのキャリアの集大成、
という感じです。
ここまで歌モノにシフトしたのは、
マーティの影響が大きかったようですが、
マーティもあと一枚残して、
辞めてしまいます。
このアルバムでは、
歌やアレンジに重きを置いているため、
ギターはやや控えめです。
ベースとドラムのリズム隊のコンビネーションが、
いつもより冴えます。
このアルバムを最後に、
ドラマーのニックは脱退してしまいます。
彼は数年前に若くして亡くなりましたが、
このアルバムが、
彼の人生における、最高のプレイでしょう。
このアルバムの曲ではありませんが、
彼の素晴らしいプレイ動画を貼っておきます。
このアルバムが出た97年は、
メタル界としては盛り上がりに欠ける時代で、
業界的に不毛の時期だったと言えます。
メガデスは当時のメタル界の、
希望の光でしたね。
某専門誌でも人気投票一位だったはずです。
このアルバムで一曲なら、
やはり『She-Wolf/シーウルフ』ですね。
アルバムの中では、
かなりスラッシュメタル色強めの曲ですが、
歌が素晴らしく、
まさに集大成とでもいうべき楽曲です。
終わりに
ベスト3は、
黄金期のラインナップになりましたね。
アルバム単位で見ると、
楽曲の充実度が、
他のラインナップの時代より高いですね。
但し、メガデスは総じて、
高いクオリティのアルバムを、
出し続けていて、
ベスト3以外にも、
以下のようなアルバムも素晴らしいです。
『RISK(リスク)』(1999年)
『DYSTOPIA(ディストピア)』(2016年)
メジャーデビュー作、
『ピース・セルズ』には、
すでに彼らの代表曲が沢山あります。
一般的には失敗作と思われている、
『リスク』は、
歌モノメガデスの最終形でしょう。
個人的には、とてもよく聴きます。
最新作の『ディストピア』では、
元ブラジリアンメタルバンド、
Angra/アングラのギタリスト、
Kiko Loureiro/キコ・ルーレイロが、
超絶プレイで存在感を出しています。
これら以外にも、
素晴らしい作品がたくさんあります。
個人的に好きなアルバムは、
今回のベスト3とはかなり異なるので、
別の機会に書いてみたいと思います。
コメント