アンディ・フレッチャーが亡くなったそうです。
久しぶりにDVD見返そうと思います。
トトオです。
第30回目となる今回のオールタイムベストは、デペッシュ・モードの『Violator』です。
前回記事はコチラです。
本記事のポイントはこちらです。
ポイント
聴かずに死ねない!究極の一品『Enjoy the Silence』
レイモンド・ワッツからデペッシュ・モード
デペッシュ・モードは、イギリスのエレクトロポップ三人組です。
海外では超ド級にメジャーですが、日本ではそうでもないという、逆ビッグインジャパン(?)の代表的なバンドです。
私がデペッシュ・モードを聴き始めたきっかけは、インダストリアルメタルの延長線上で、エレクトロポップ系のバンドにも興味を持ったからでした。
ちなみにこの方向性で、最初に気に入ったバンドは、レイモンド・ワッツのソロプロジェクトであるPIGでした。
レイモンド・ワッツは、KMFDMでの活動でメタラーに近く、SCHAFTでの活動はビジュアル系に近く、日本人に好きな人は多いはずです。
デペッシュ・モードはゴシックメタル系アーティストにも人気が高く、イン・フレイムスなんかもカバーしていたので、メタラーには認知度が割と高い印象です。
今回紹介するのは、彼らの最高傑作と名高い、1990年の『Violator』です。
Depeche Mode 『Violator』(1990年)
ストイックさで深まるヘヴィなサウンド
本作の一つ前の作品は、これまた大名盤の『Music for the Masses』です。(タイトルにシビれます)
この『Music for – 』で、それまでのデペッシュ・モードの集大成ともいえる作品を作り上げた彼らは、本作『Violator』で、新たな次元に突入します。
前作『Music for – 』までは、順当に経験を重ねて、足し算で進化してきた彼らでした。
本作ではコアな部分だけ残して、他全て取り去ってしまったとでもいうような、究極にストイックな作品です。
例えると、前作はデラックス幕の内弁当で、本作は精進料理のようなもの、といえるかもしれません。(わかりにくくてすいません)
一曲目から音が全然違います。音自体はそれほど太くないのに、物凄く太い芯が通ったようなトーンには、怖さすら感じます。
最終曲『Clean』は特に凄まじく、その辺のヘヴィ・ロックバンドの数倍はヘヴィなサウンドを、ディストーション抜きで聴かせます。
90年代のヘヴィミュージックは、音だけでなく、精神面での「ヘヴィさ」を求められるようになりますが、本作はその先駆け的な作品と言えるでしょう。
究極の一品『Enjoy the Silence』
ヒット曲の多い彼らですが、その彼らの楽曲の中でも最も人気のある楽曲が、本作に収録された『Enjoy the Silence』です。
私がこれまでの人生で聴いた全ての楽曲の中でも、トップ10入り間違いなしの、究極の一品です。
何もかも文句のつけようのない楽曲ですが、最大の特徴は一つ一つの音の美しさでしょう。
ギターの音色、シンセのアレンジ、シンプルながらクセになるビート、そして何より美しいボーカルハーモニー。
芸術的としか言いようのない、完璧なコンビネーションです。
シングル盤よりもアルバム盤は、アウトロが凝っていて、こちらの方をオススメします。
精神統一して聴くと、シラフでもトリップしたかのような、陶酔感と多幸感が得られます。
余白も聴かせる孤高のSFシンセポップ
彼らの人気の秘訣は、やはり楽曲のコアにあるポップさでしょう。
恐ろしく暗いのに、驚くほどポップです。
本作『Violator』は、過去の彼らのエレポップ的なキャッチーさは残しつつも、過剰な装飾を排除することで、「余白を聴かせる」という高次元なテクニックで魅せます。
この曲は、のちにマリリン・マンソンもカバーしていました。
また、本作のアレンジは、どこかSFチックなところもあります。
この点では、ポップメタルの名盤である、デフ・レパードの『Hysteria』に似たようなものも感じます。(あちらはデラックス幕内弁当ですが)
オススメ名曲ランキング
1位『Enjoy the Silence』
2位『Policy of Truth』
3位『Clean』
終わりに
こういった作品がちゃんと評価されて、しっかり売れるというところに、欧米というマーケットの凄さを感じます。
日本人でデペッシュ・モード好きという人は、結構な音楽好き以外に見たことがありません。
メタラーかV系好きな人なら、ハマる可能性はかなり高いと思います。
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