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【99点はBURRN!の良心】Def Leppard 『Hysteria』/ トトオのオールタイムベスト⑳

デフ・レパード アルバム 写真 ブログ用 オールタイムベスト

トトオです。

今回は、イギリスのハードロックバンド、

デフ・レパードの名盤『Hysteria』を紹介します。

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Def LeppardとNWOBHM

いわゆるNWOBHMのバンドです。

NWOBHMは、

「ニューウェイヴオブブリティッシュヘヴィメタル」

という意味です。

70-80年代の一大ヘヴィメタルムーブメントに、

彼らは活動を開始しました。

当時はかなり新しい音楽として、

注目されていたわけですね。

NWOBHMを口ずさんで

アイアン・メイデンの記事でも書いた気がしますが、

なんかこう、口にしたくなる響きなんですよね。

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「エヌダブリューオービーエイチエム」

通っぽくないですか?

メタラーに会ったら聞いてみてください、

「NWOBHMって何?」って。

面倒くさいくらい長々と話してくれるはずです。

それはさておき、デフ・レパードですが、

彼らはアイアン・メイデンと共に、

世界で最も成功したNWOBHMバンドと言われます。

名作三枚どれを選ぶか

デフ・レパードが最も成功した時期に発表した、

下記の三作のいずれかが、

最高傑作として扱われることが多いです。

Pyromania (1983)
Hysteria (1987)
Adrenalize (1992)

その後『Slang』という、

やや毛色の違う作品を出して、

BURRN!なんかでは酷評された記憶ですが、

『Slang』も素晴らしい作品です。

話を戻してこの三作ですが、

おそらく一般的なメタラーに、

最高評価を受けているのは『Hysteria』です。

この理由は後述します。

私もこの三作から一枚選ぶなら

やはり『Hysteria』になるのですが、

楽曲単位で見ると、

『Pyromania』や『Adrenalize』も素晴らしいです。

『Pyromania』だと定番ですがコレとか、

『Adrenalize』だとこのあたりは本当に大好きです。

ちなみに『Pyromania』は、

ミュージシャンに好きな人も多いようで、

今50歳前後の、

欧米のロック系ミュージシャンなんかは、

よくお気に入りのアルバムで挙げています。

Def Leppard 『Hysteria』

「音で聴くスター・ウォーズ」とは
BURRNIN’ VINYLの功罪
英国ロックならではのウェットさ

「音で聴くスター・ウォーズ」とは

どこのレビューで読んだのか忘れましたが、

本作を評して、

「音で聴くスターウォーズ」と書いていました。
(ややうろ覚えですが)

このコピーを考えた人は天才です。

これほど本作を端的に表す言葉はないです。

まさにスター・ウォーズ並のスケール感です。

前作『Pyromania』は、

キャッチーなハードロック名盤という感じでしたが、

『Hysteria』は驚くほどスケールアップしており、

熟練バンドのポップメタル決定盤という感じです。

作品を全体的に見ると、

確かにSFっぽいタイトルの

『Rocket』『Gods of War』

『Armageddon It』などの楽曲があり、

70-80年代ならではの、

未来感溢れるムードや音作りが心地よいです。

メイデンの『Somewhere in Time』もそうですが、

80年代は、近未来への憧れが強かったんですね。

また、スター・ウォーズというと、

そのクオリティの高さをイメージしますが、

本作はアルバム完成度がまさに映画級です。

普通のハードロック・メタル作品だと、

アルバム前半/中盤/後半の、

大きく三箇所に山場を作るイメージですが、

本作は、前半/中盤/後半それぞれに、

さらに三つずつ山場があるような、

とんでもない濃密さです。

私は特に、本作の後半の楽曲に圧倒されました。

出し惜しみする気ないんかい、という感じで、

最後の最後まで名曲のオンパレードです。

オーラスがこの曲ですよ。凄すぎます。

BURRNIN’ VINYLの功罪

40代以上のメタラーで、

BURRN!を買ったことがない人は、

まずいないでしょう。

それほどこの雑誌の影響力は、

当時デカかったです。

ネットがない時代の情報源ですから、

如何に世の中がこの20年ほどで、

劇的に変化したかということです。

このBURRN!には、

その月に発売される新作に点数を付ける

「BURRNIN’ VINYL」というコーナーがあって、

いまだに、ここだけ読んでる人もいるはずです。
(かく言う私も)

このレビューで『Hysteria』は、

BURRN!史上最高の99点が付けられていました。
(過去100点はなかったはず)

いや、さすがに99点つけられてたら、

やはり聴きたくなりますよね。

どんなすごいんや、と。

で、買って聴いたら、

本当に99点なんです、この作品。

この作品の特に凄いところは、

アルバム全編通して、

もう一ミリの隙もないくらい、

完璧に作り込まれているところです。

楽曲そのもののクオリティも、

捨て曲なしの大名盤ですが、

さらにその作り込みは尋常ではありません。

この作品は、スピーカーの前で大音量で聴くか、

ヘッドフォンで集中して聴くかすると、

真価を発揮します。

一つ一つの音が、

非常にきめ細やかで解像度が高く、

聴けば聴くほど新たな発見があります。

本作はリマスター盤も出されていますが、

当然リマスターの方が音は良いです。

このリマスター盤を、

アンプにつないだヘッドフォンを使って、

精神統一させて聴くのは、

メタラーにとって至高の喜びです。

ちなみに、BURRN!のレビューが絶対か、

と言うと当然そんなわけもなく、

「これにこの点数付けるかなー」

みたいなのは、やはりあります。
(そもそもレビューってそういうものです)

BURRN!は基本的にかなり保守的で、

このアーティストはかくあるべし、

みたいなステレオタイプな評価が多かったですね。
(色々あって、今は変わったようですが)

英国ロックならではのウェットさ

NWOBHMのバンドということで、

彼らは英国のメタルバンドです。

メイデンもNWOBHMのバンドですが、

メイデンは音楽性もアティテュードも、

まさにイングランドという感じで、

これがめちゃくちゃ格好良いのです。

では、デフ・レパードはどうかというと、

ヒット曲だけ一聴すると、

音はアメリカンハードロックに聴こえます。

明るくキャッチーなヘアメタルバンド、

初期ボン・ジョヴィなんかと大差ない感じです。
(ボン・ジョヴィが嫌いなわけではない)

しかし、アルバム通して聴くと、

また違う印象が見えてきます。

本作一曲目は『Women』ですが、

これを一曲目に持ってくるセンスがやはり凄い。

もっとノリが良くて、

キャッチーな楽曲はたくさんあるわけで、

どう考えても一曲目にこれは選ばないでしょう。

でも、このアルバムは、

この曲で幕を開けるからこそ素晴らしいのです。

キャッチー且つメロウで、

ギターリフも独特のグルーヴ感があって、

これぞまさに英国バンドならではだと思います。

本作のタイトル曲は『Hysteria』ですが、

これまた大名曲で、

キャッチーでどこかウェットなメロディが、

病みつきになります。

アメリカン・ハードロックバンド、

ヴァン・ヘイレンボン・ジョヴィには、

アメリカのバンドならではの良さもあって、

そちらも好きなんですけどね。

このあたりのニュアンスが伝わりにくい方は、

スティングの名曲、

『Englishman in New York』聴いてみてください。

なんとなく、伝わりましたでしょうか。

終わりに

この作品は10代の時に買って、

お気に入りになりましたが、

その後三十年近くお気に入りのままです。

凄まじいコスパです。

リマスターも買い直しているので、

合計一万円ほど払ったかもしれませんが、

三十年間それで楽しみ続けられるなんて、

なかなかそんなもの他にありません。

今もまだ飽きてないので、

まだこれからも聴き続けるでしょう。

この作品の完全再現ライブにも行きましたが、

もう最高でした。

チケット14,000円(!)しましたけど、

十分元は取れました。

既述の通り、この作品を知ったのは、

BURRN!のおかげです。

99点つけてくれてありがとう、

と言いたいところです。

当時はまだ発表されたばかりの本作に、

この点数を付けるのは、

相当な覚悟が必要なはずで、

これぞまさに良心というやつです。

だからこそ、みんなBURRN!買ってたんです。

バーン、バーン言ってると、

久しぶりにBURRN!が読みたくなってきました。

コメント

  1. ぼく、ブースカれす より:

    このアルバムは非の打ち所がないですね。

    シングルも大ヒットした『ラヴ・バイツ』は、高校生の頃にメタル好きな友人が「ベテランのジューダス・プリーストも(1988年当時)数年前のアルバム(個人的には最高傑作“背徳の掟”)の曲で同じタイトルの曲があるけれど、こっちは“誘惑の牙”と言う邦題があるんだけれど、違う曲なんだよね、どちらも好きだな〜」と話していたのを思い出します(^^)

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