【ARTIST INDEX】アーティスト名記事検索はコチラ
スポンサーリンク

【アジアでもロックスター】LUNA SEA『MOTHER』/ トトオのオールタイムベスト⑲

LUNA SEA アルバム 写真 ブログ用 オールタイムベスト

トトオです。

今回は、LUNA SEAというバンドの凄さ、

彼らのアジアの国での人気、

そして彼らの最高傑作『Mother』を紹介します。

前回記事はコチラです。

【地味でもIよりII】Guns N' Roses『Use Your Illusion II』/ トトオのオールタイムベスト⑱
トトオです。 今回のオールタイムベストは、 ガンズ・アンド・ローゼズの 『ユーズ・ユア・イリュージョン II』です。 前回記事はコチラです。 ガンズについて ハードロック・メタルファンには、 説明不要のスーパースターですが...

中坊の私とLUNA SEA

私は現在アラフォーど真ん中です。

初めてLUNA SEAというバンドを知ったのは、

1994年で、まだ中学生でした。

クラスの女子にLUNA SEAのファンがいて、

そういうグループがいることを知りましたが、

まだその音楽を聴くことはありませんでした。

まだ『EDEN』を発表した直後の時期だったので、

今考えるとなかなかコアな女子だったと思います。

その数年後、高校生になった時に、

一大ビジュアル系ブームが巻き起こりました。

本当にどのバンドも凄まじい人気でしたが、

私の印象では、GLAYやラルクよりも、

一般層への浸透が早かったのがLUNA SEAです。

洋楽の入り口だったLUNA SEA

私が聴き始めた当時、彼らの最新作はまだ

三作目の『MOTHER』でしたが、

その時期は出すシングル全てヒットしていました。

私はその格好良さに圧倒されて、

作品を一気に買い集めました。

ビデオまで買いました。
(当時はVHS)

私は小室哲哉に多大なる影響を受けていたので
(globeをやる前)

打ち込み主体のグループが好きだったのですが、

そんな私に、ロックの格好良さを教えてくれたのが、

LUNA SEAでした。

楽曲もさることながら、ルックスが抜群に良くて、

雰囲気や世界観の完成度も高く、

彼らに没頭しました。

そんな一番ハマっていた頃に、

彼らは『STYLE』を発表しました。

今考えると、

『MOTHER』の次にこの作品を出したことに、

彼らの凄みを感じるのですが、

当時の私には深く理解できませんでした。

私はその後メタリカと出会うことで、

一気にメタルの道に突き進みます。

今思えば、LUNA SEAでも、

メタルっぽいリフの曲が特に好きでした。
(これとか)

LUNA SEAのおかげで、

ロックバンドの素晴らしさを知り、

洋楽(メタルですが)を楽しめる素養を

持つことができたのだと思います。

LUNA SEAというバンドの凄さ

尋常ではないロック基礎体力
ロックスター最期世代
アジア人からみたLUNA SEA

尋常ではないロック基礎体力

ロックバンドに関しては、

これまで邦楽洋楽問わず、

おそらく数百は聴いてきたと思います。

そんな中でも、LUNA SEAほど

ロックバンドとしての素質が備わったバンドは

滅多に見当たりません。

バンドの構成は、

ボーカル・ツインギター・ベース・ドラムで、

ハードロック・メタルバンドに多い、

いわゆるギターバンドのスタイルです。

そんなある種ありきたりなバンド編成にも関わらず、

作り出す音楽のクオリティは、

楽曲演奏ともに世界最高レベルだと思います。

RYUICHIの歌唱力は言わずもがなですが、

あの独特の発生方法と声の質感は、

ほかに替えが利きません。

また歌詞の譜割が絶妙で、

日本語でも全く違和感なく格好良いです。

ツインギターは、SUGIZOINORANですが、

それぞれの役割が計算し尽くされていて、

一般のロックバンドの発想を超える、

多彩なアレンジが目白押しです。

初期はかなり変則的なスタイルでしたが、

徐々に普遍的なロックスタイルに移行しました。

ベースはJですが、

ベースプレイの安定感もさることながら、

彼は楽曲を書けるということもあり、

バンドの核となる存在だと感じます。

ベースラインだけ取り出して聴いても、

それだけで十分成立するようなメロディセンスです。

これほど格好良いベースラインは、

海外のロックバンドでもなかなか見つかりません。

ちなみに、ナチュラルメイクの彼のルックスは、

ダフ・マッケイガンを彷彿とさせます。
(似てません?)

ドラムの真矢は、日本人のドラマーでは、

そうる透や樋口宗孝と並んで好きなドラマーです。

プレイが上手いのは言うまでもないですが、

聴けば一発でわかるシャープなドラムプレイは、

バンドのレベルを大きく上げています。

ちなみに、

LUNA SEAのツインギターの絡み方や、

ボーカルの存在感、

リズム隊の独特のグルーヴ感から、

私はとあるバンドとの共通点を感じます。

同時期にアメリカで活動を始めた、KORNです。

「どこがやねん」と思われるかもしれません。

いわゆるニューメタル・ヘヴィロックですが、

初期のKORNの作品を聴くと、

楽曲や世界観は似て非なるものですが、

LUNA SEAに近いアプローチを感じます。
(特に初期LUNA SEA)

今度別記事で、

LUNA SEAとKORNの比較記事を書こうと思います。
(KORNもこの25年ほどでかなり変わりましたが)

ロックスター最期世代

LUNA SEAはそのルックス面から、

ビジュアル系バンドにカテゴライズされますが、

中身は驚くほど硬派です。

やはりショービジネスですので、

見た目も含めて自身をプロデュースする必要があり、

その意味でも彼らは真のプロフェッショナルです。

既述のとおり抜群の基礎能力の高さに加えて、

地のルックスの良さに、世界観の完成度の高さから、

他の一般的なビジュアル系バンドとは、

別次元の存在です。

彼らはビジュアル系ムーブメントを

一般層に浸透させた立役者だと思います。

世界中のロックバンドを見てきましたが、

彼らはそのビジュアル面でも、

欧米のバンドと渡り合えるルックスだと思います。

実際のところ、ロックミュージックは、

英語で欧米人が歌うものが本物で、

日本人が日本語で歌うものは、

劣化コピーという見方があります。
(人種差別の側面もあります)

これはロックの基礎となる音楽が、

そもそも東洋人のものではないという時点で、

致し方ないのかもしれません。

しかし、ビジュアル系バンドは、

ロックの起源が欧米であっても、

日本で独自に進化した文化であり、

直接の比較対象になりにくい特徴があります。

LUNA SEAが日本で売れた時代は、

欧米ではオルタナティヴロックが、

流行していた時期でもあり、

このあたりも興味深いところです。

ある意味、

欧米ではすでに絶滅した魅せるタイプのロックが、

日本ではしばらく続いていたとも考えられます。

しかし2000年代以降、

日本でもロックバンドが格好良いという、

思想・カルチャー自体がなくなってしまったため、

本当の意味でロックスターといえるバンドは、

彼らがほとんど最期の世代ではないでしょうか。

彼らと同世代だと、数少ない例として、

ザ・イエローモンキーなんかも当てはまります。

色気があって、男から見ても格好良い、

ロックスターといえるバンドは、

今後はもう出てこないでしょう。

アジア人からみたLUNA SEA

私は色んな国を仕事で訪れたり、

住んだりしていますが、

90年代後半の日本のビジュアル系バンドは、

アジア地域では相当な人気がありました。

私の同僚だった同世代のタイ人女性は、

日本語が非常に堪能でした。

彼女が日本語を学ぶきっかけが、

日本のビジュアル系が好きだったからだと知って、

ビックリしたことがあります。

彼女はLUNA SEAの大ファンで、

バンコクでのライブも見たと言っていました。

90年代後半は、

日本のビジュアル系バンドの人気は

タイ以外のアジアの国でも相当なもので、

やはりラルク・GLAY・LUNA SEA、

三バンドの人気が高かったです。
(ルックス人気はhydeがぶっちぎっていました)

結局のところ、アジアという視点で見た時に、

当時ロックミュージックが

一番盛んだった地域が日本であり、

ビジュアル系は同じアジア人から見ると、

欧米のロックミュージシャンよりも

親しみやすさもあったのだと思います。

2000年代以降は、音楽という意味では、

韓流が圧倒的ですが、

90年代の日本のロックミュージック、

特にビジュアル系の影響力は実は凄かったのです。

LUNA SEAのCDは、2010年代でも、

アジアの国のレコード屋さんで

ちゃんと販売されていました。

ちなみにここ10年ほどは、

日本語を学んでいるアジア人の

ほぼ九割は漫画アニメがきっかけという印象です。

LUNA SEA以降の日本のバンドや音楽で、

アジア人から見ても魅力的で、

熱狂的なファンがいるバンドなんて、

どれくらいいるのでしょうか。

LUNA SEA 『Mother』

再結成以降の作品も聴きましたが、

やはり世代ということもあり、

90年代の作品に思い入れがあります。

『STYLE』でガッカリしたと書きましたが、

私が若かったため、

それを楽しむ余地がなかっただけで、

バンドとして一番脂が乗っていた作品は

『STYLE』だと思います。

ただ、一枚だけ選ぶとすると、

定番ですが、やはり『MOTHER』を選びます。

その前の二作品も素晴らしい出来ですが、

ビジュアル面のクオリティも含めると、

彼らの一つの完成形が『MOTHER』でしょう。

シングルになった楽曲も素晴らしいのですが、

オープニングの大作『LOVELESS』や、

メロウな『FACE TO FACE』

壮大なバラードの『GENESIS OF MIND』など、

聴きどころ満載です。

バラエティに富んでいるにも関わらず、

一つの作品としての整合性が驚異的に高いところも、

彼らの代表作と言われる所以でしょう。

終わりに

世代ということもありますが、

私の中でLUNA SEAは特別なバンドでした。

もし私がもう少し早く生まれていた場合、

洋楽を先に聴いている可能性が高く、

その場合は、

LUNA SEAをビジュアル系バンドと一括りにして、

中身を聴かなかった可能性もあり、

そういう意味ではラッキーでした。

彼らは奇跡の再復活を果たし、

未だに精力的に活動しています。

彼らが活動を続ける限りは、

間違いなく生涯現役のロックスターでしょう。

まだまだチャレンジを続けてもらいたいです。

(このアルテイシアのシルエットが素敵です)

但し、何年か前に、

パチンコ屋の看板に書かれた、

「河村隆一さんご来店!」を目にした時は、

恐れ多くて見に行けませんでした・・・。
 (パチ屋の客層はSLAVE率高いかも知れず、 
 練られた戦略かも知れません)

コメント

タイトルとURLをコピーしました