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【史上最高のデビューアルバム】Manic Street Preachers『Generation Terrorists』/ トトオのオールタイムベスト⑰

マニック・ストリート・プリーチャーズ アルバム 写真 ブログ用 オールタイムベスト

トトオです。

今回のオールタイムベストは、

マニック・ストリート・プリーチャーズ
(以下、マニックス)

『ジェネレーション・テロリスト』です。

前回記事はコチラです。

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マニックスというバンド

UK出身の四人組バンドです。

厳密にはデビューから数年は四人組でしたが、

今は三人組になっています。

ギタリストのリッチー・エドワーズが、

90年代半ばに失踪してからは、ずっと三人組です。

リッチーという男

私は影があるロックミュージシャンに弱いです。

アリス・イン・チェインズ
(以下AIC)

レイン・ステイリーであるとか、

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一時のレディオヘッドトム・ヨークであるとか。
(影というか、単に病んでいるというか)

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仮に、「影のある男選手権」なんてあったら、

まず優勝候補間違いなしであろう男、

それがマニックスのリッチー・エドワーズです。

既述の通り、彼は90年代半ばに失踪します。

マニックスの変遷

デビュー作:『Generation Terrorists』(1992年)

マニックスは、

「二枚組のデビューアルバムを
 世界的にヒットさせて解散する」

と宣言して、華々しくデビューします。

ここでリッチーが、

有名な「4REAL事件」を起こします。
(知らない方はwikiをご覧ください)

彼らは当初の目標を叶えることは

できなかったわけですが、バンドは続きました。

二作目:『Gold Against the Soul』(1993年)
三作目:『The Holy Bible』(1994年)

二作目はハードロック色が強い作風で、

三作目はパンキッシュな刺々しい作風でした。

四作目:『Everything Must Go』(1996年)

四作目制作中に、リッチーが失踪します。

デビュー作から四作目までが、

リッチーが関わった作品です。

この後も、バンドは現在まで長く活動を続けており、

今や磐石の地位を築いています。

リッチーが関わった四枚の作品は、

どれも甲乙付け難い素晴らしい出来で、

マニックスの最高傑作は、

このうちのどれかを選ぶ人が多いでしょう。
(最も売れた五作目もいるかもしれません)

今回私は、悩みに悩んで、

ファーストを選ぶことにしました。

Manic Street Preachers 『Generation Terrorists』

ジェームスという天才ミュージシャン
リッチーの圧倒的な存在感
ロック史上最高のデビューアルバム

ジェームスという天才ミュージシャン

デビュー作を売りまくって即解散と、

鼻息荒くデビューしたわけですが、

当時バンドとしての実力は未熟そのものでした。

当時のライブ映像を見ると散々です。

しかし、この四人の中に、

突出して音楽的才能に溢れる天才がいました。

それがギターボーカルの、

ジェームス・ディーン・ブラッドフィールドです。

初期のマニックスは、

思想面はリッチーとベースのニッキーが担い、

あとは全部ジェームスがやった、

といっても過言ではないというくらい、

音楽面の重荷はジェームスにのしかかっていました。
(ドラムのショーンもいましたが)

ジェームスがいたからこそ、

バンドとしての体をなしていた彼らですが、

この危ういバランスが最高に格好良かったりします。

本作より前に出たEP『Stay Beautiful』は、

パンクっぽいラフなプレイでしたが、

歌はキャッチーでルックスは文句なく、

スター性十分でした。

続くデビューアルバムである本作は、

EPよりはかなり音が整理されて、

ハードロックっぽくなりましたが、

楽曲は粒揃いです。

ジェームズはこの頃からギターは上手くて、

彼の書くリフにはすでに光るものがあります。

本作の代表曲はこの曲でしょう。
(ロケ地が日本なのが興味深いです)

特筆すべきは彼の歌で、

はっきり言ってめちゃくちゃ上手いです。

この後、歳を重ねるに連れて、

彼の歌は円熟味が増していくのですが、

デビュー作の時点でも、

すでにボーカルスタイルは確立されています。

リッチーの圧倒的な存在感

初期マニックスの最大の魅力は、

やはりリッチーの存在でしょう。
(ブラックモアでもサンボラでもなく)

ミュージシャンとして、ギタープレイヤーとしては、

やはりジェームスには遠く及ばないのですが、

バンドでは圧倒的に存在感がありました。

彼の表現者としてのアティテュードや詞は、

初期からずば抜けており、彼の存在ゆえに、

バンドとして注目されたのは間違いないです。

彼の物憂げな様子は怪しく美しいのですが、

その後一年一年歳を取るにつれ、

驚くほど変化していきます。

『You Love Us』は、
 EP版の『Heavenly Version』の方が好きですが)

数年後の失踪直前時点では、

かなりやつれてしまっているのですが、

デビュー時はあどけなさが残る美少年という感じで、

まさにロックミュージシャン然としていました。

AICのレインも全く同じような歳の取り方をして、

最終的に残念な結果になりましたが、

やはり彼らは、

命懸けで音楽に向き合っていた、

ということでしょう。

ロック史上最高のデビューアルバム

ロックミュージシャンは、

ルックスも重要な要素です。

デビュー時のマニックスの格好良さは、

今見ても時代を超越したものがあります。

メンバー全員甘いマスクの上に、

挑戦的なアティテュードとファッション、

これで人気が出ないわけがありません。

マニックスはその後、

次々と作品を出して、劇的に進化します。

ただ、デビュー作における、

ロックンロールに全てを賭けた彼らの、

その瞬間の輝きは、他に変え難いものがあります。

しかしこれは、

ある種意図してハイプ的な売れ方をしたわけです。

本来そこでバンドが終わるはずのところを、

彼らは続けるという選択肢を選びました。

そのことで生まれた歪みが原因となって、

リッチーはいなくなったのかもしれません。

終わりに

デビュー作はUKで発表されているのですが、

US向けに発売されるにあたっては、

リミックスされていました。

比較すると、全然音が違っていて面白いです。

ギターのディストーションが、

よりエッジィになっており、

ドラムはかなり誇張されています。

個人的にはUK盤の方が好きですが、

US盤なりの良さもあります。

今回デビュー作を選びましたが、

本作を含む初期四作はどれも素晴らしく、

内容もそれぞれ異なっていて面白いので、

別の機会に紹介しようと思います。

【メタラー向けマニックスのすすめ】Manic Street Preachers 『Gold Against the Soul』/なぜか好きなアルバムなんなん⑤
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